皆集まれェェエエ！！自由な私達の（非）日常的学園物語！3【オリジナル合作小説】 (ページ30)

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仕事もある【臨海林檎】ページ30

鬼灯Side

神無を抱き締めながら幸せに浸っていると、神無におねえちゃんと言われた。

可愛い。もっと愛でたい……

ぐだぐだ考えながら更に頭を撫でようとすると、唐突に腕の中から暖かさがするりと消え去る。
何事かと上を見れば神無を担ぎ上げた青年が居た。

………かぐやおにいちゃん、ねぇ。

こやつ今「大変そうですね」とかほざいたから違うだろうな。絶対子孫か何かだろうな。

ぶつぶつ愚考しながら、何とかして神無を取り返せないか…と行動に移そうとしたその時。

ユーリアが動いて、神無を挑発した。
嫌、我今かなり本当にイラッと来た。

演劇部に来いだとか馬鹿かこいつ。そうか馬鹿だったな。

＿ユーリアを殴ろうとしかけた我を止めたのは、他でも無い神無の気だった。
神無を見れば、楽しそうに顔を歪ませている。

…、まあ、神無が良いなら良いか。

我が毒気を抜かれている間にユーリアはするりと消えてしまった。本当に面倒くさい奴だ。

＿その時ふと、我にビリッと気の揺れが伝わって来た。

＿＿ち、？？？の所へ近付いている奴がいる。
このスピード、常人じゃない………、…この気、彩希の境界にそっくりだな。

まさか。

こうしちゃ居られない、？？？を守らなければ。彩希が相手だと、いくら？？？でも………いや、猫でも、ほんの少しばかり不利だろうから。

怪我なんて負わさせん。

「？？？、敵襲だ。第一の部下、偵察·密偵·特攻隊長鬼灯の紅蓮。いざ参ります！」

小声でそう伝え、我は敵の丁度目の前へ飛ぶ。

嗚呼、やはりな、お前か。
しかし、何故ここにいる？

彩希。

「こんな所まで何か用か？ここには何も無いぞ。彩希」

？？？は守らせてもらう。
例え友でもね。
怪我させずに追い返すなんて容易いのだよ。