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28.兄妹 ページ30

―――――――朝

「いつもより寝てんだな」

その言葉で五感が覚醒する・・・あぁ、朝か。


時計を見れば7時前でさっきの声はザックさん。


「おはようございます・・」

まだ目は完全におきていないけれど体を起こしてそう言う。


結局昨日は
買ったものを服の種類別に分けただけで開けたりしてないし
部屋を開ける作業は戒斗さんが途中だと言っていたしで
ザックさんと寝ることになったのだ。



「兄妹みたいだよな・・」

フッっと口を緩ますザックさんを横目で見れば

「自分から兄は辞めろと言ってましたよね」

バカにしたように最後鼻で笑っても


「だってお前全然妹みたいな事してくんなかっただろ?」

って・・・

「バカ」

部屋を出ようとする背中にそう言い放つと静かに振り返って

「ん?」


突撃してきて


「A−−−!!!!」


ベットに押し倒され思いっきり抱きしめられた


「離してください!!苦しいです!」


扉のあく音がすればヒーローみたいな決めポーズつきで滑り込んできたペコ。
エプロンを装着しただけの戒斗さんも居た。


「ザック!Aは僕のだよ!」

「Aはバロンの大事なシェフだ、ザックといえど兄といえど
 離してもらうぞ」


そんな騒がしい7時位になることであった・・・


あー朝から疲れた。




―――――――ザックside

三人が出かけたときちょっとした用で勝手に戒斗の部屋に入らせても
もらったんだが・・・


妹の仕事用らしいパソコン。

と同じパソコン、こういうのはあまり詳しくないけどこれは同じはず。


戒斗に電話をかければ微妙な返事。


的中か・・。


なんで偽る必要があったんだ?


やっぱり俺嫌われてんのかな・・



でもまぁ・・同じチームだし、解決させるべきだよな・・


―――・・・


案外簡単に解決して、今はただのバロンのチーム。

隣で寝てるAの顔は普通に笑えるほど安心している、そう言っていた。

ペコ・・戒斗にも感謝してる。


兄ゆえに何もできなかった・・て自分に納得させることしか出来ない俺だけど
それでも俺にとっては大事な家族だし・・

「おはようございます」

ああ、やっぱ兄妹なんだよな俺ら。

声がどことなく似てる・・


思わず緩む頬そして部屋を出るほんの一瞬だけ聞こえた

『妹』の声。

「バカ」


こりゃこんな可愛いの居ればブラコンなるわな(笑)

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アイカ(プロフ) - 幸部若さん» なるほど! (2015年7月27日 23時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
幸部若(プロフ) - アイカさん» コメント有難うございます!佐野岳さんのtodayで40秒以内にクリーム〜の話を参考に17話書かせて頂きました(*^_^*) (2015年7月27日 23時) (レス) id: 9dc5aa830c (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 流石戒斗さんwww (2015年7月27日 23時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幸部若 | 作成日時:2015年7月5日 23時

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