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◇百三十ニ、 散乱の怒り ページ39

…ん?

なんだか、騒がしい音が聞こえる。


目をうっすらと開けて見ると、そこにはまるで地獄のような横浜の情景。
大切な場所を見間違える筈はなかった。




『どうして、!』




放たれたその疑問はすぐさま理解できた。

上空から見下ろす様に、誰かが立っている。
それは神楽鈴を片手に持った、少女…否、巫女だった。



「…もう、手遅れなんですよ。」



ふふっと微笑を浮かべ飛び去っていく彼女を見て、私の中で何かが込み上げてきた。







『…手遅れ?』







激しい怒り。
手が震えている。一体何をしていたんだろうと。



『もう二度と…失わせたりしない_!』





__________




「_オイA、A!」

『………ゲホッ、。っ、中原さん、?』

「気が付いたか。すまねェがもう少し耐えてくれ。」




全身が痛い。

さっきのは…幻覚だったのだろうか。



よくよく考えてみれば…そうだ。
あの高さから突き落とされたんだった。幼き少女に、呆気なく。




…情けない。





『あの…も、大丈なの、で…。』

「主…。」






私を抱える中原さんの肩に、鈴神が乗っている。…珍しく心配そうな顔しちゃって。
大丈夫、私はそんなに…。。




そこで、私の意識はまた切れてしまった。









_急ぎ足で目的地へ向かう中原に、見覚えのある人物が声をかけた。



.「やァ中也。」

「…何で手前が此処にいンだ。」

「悪いが時間を潰す訳にはいかない。
彼女は探偵社で預からせてもらう。どうやら、厄介な事が起きてるみたいでね…。」

「…チッ。」



舌打ちをしながらも、中也は優しく抱き抱えていたAを太宰に託した。



「事情は後々話して貰うからな。」

「…安心し給え。彼女は絶対に死なせやしない。」

「ッ!!」





去っていく太宰の背に、中也は何も言えなかった。そうじゃないと主張したかったが、それが本心である故言葉は何も出なかった。

◇百三十三、 一人で→←◇百三十一、 巫女と巫女



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ふぃりあ(プロフ) - 獣兎さん» ありがとうございます!! そう言ってもらえてとても嬉しいです。´∀`*)b (2017年10月8日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
獣兎 - 今迄この作品を読ませていただいてました。とても面白かったです! 更新を楽しみにしておりました*(^_^)* (2017年10月8日 16時) (レス) id: bba55528ae (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 桜刀/夢悪蝶さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです…、更新頑張ります! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
桜刀/夢悪蝶 - 続編おめでとうございます! 文ストはあんまり見ないけど、ふぃりあさんの作品を見て興味をもちました! 投稿頑張ってください! (2017年9月28日 20時) (レス) id: 1ef74e7ff5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - Maiさん» ココ、コメントありがとうございます!(・・、) そうなんですね!私も初めて知りました…。これで更新頑張れます。 (2017年9月19日 22時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年9月17日 19時

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