◇百二十八、 崩れそうなモノ ページ35
「『_雩鈴!!!』」
私達が呼んだ相手は、近寄ると煙ももう出てはいなくて、所々黒くかすり傷があり、意識はないようだった。
『…雩鈴、。』
「…主、構っている時間はないぞ。」
『…分かってる。』
雩鈴に今出来る最大限の治療を施し、雩鈴専用の御守りの中に入ってもらった。置いていくと、後で怒りそうだから。
…大体、私の…。
『…私がもう少し早く気付いてたら、助かってたのかな。』
「…主?」
『私の、責任だ。…だから、私が必ず…、』
「…!(目の色が…)」
『_仕止める!!』
ゴウッと、風の音と共に何かがピシピシッと反応した。私は怒りのまま術を使い、何らかの結界をぶち破った。
「…探偵社に急ぐぞ。」
『うん。』
その理由は何となく、分かっていた。
ー探偵社ー
バンッ
『皆さん、居ますか!?』
勢い良く扉を開けると、そこにいつも居るはずのみんなが居なかった。
ここに来たのは、私と関係を持っている数少ない組織だからだ。
気配がなくなった「誰か」が次に行きそうなところといえば、相手の弱点探しだろう。神社に来た時点で相手は情報を掴んでるはず。
…だから、不安になって急いで来たというのに。
目の前に広がっているのは、何だ?
…ついさっきまで整頓されていた社内は、残酷な程に書類、棚、何もかもが彼方此方に散らばっていた。
『…っ、探偵社、まで…!』
私はさらにどうにかなってしまいそうだった。大切な場所をこんなにされて、怒らない者が何処にいる。
「…?」
『鈴神?』
鈴神の方を見ると、何かを見つめているようだった。私も辺りを見回そうとすると、それをする間も無く視界に映ったものに目を疑った。
『…雪?』
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ふぃりあ(プロフ) - 獣兎さん» ありがとうございます!! そう言ってもらえてとても嬉しいです。´∀`*)b (2017年10月8日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
獣兎 - 今迄この作品を読ませていただいてました。とても面白かったです! 更新を楽しみにしておりました*(^_^)* (2017年10月8日 16時) (レス) id: bba55528ae (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 桜刀/夢悪蝶さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです…、更新頑張ります! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
桜刀/夢悪蝶 - 続編おめでとうございます! 文ストはあんまり見ないけど、ふぃりあさんの作品を見て興味をもちました! 投稿頑張ってください! (2017年9月28日 20時) (レス) id: 1ef74e7ff5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - Maiさん» ココ、コメントありがとうございます!(・・、) そうなんですね!私も初めて知りました…。これで更新頑張れます。 (2017年9月19日 22時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年9月17日 19時