◇百二十六、 ″約束″ ページ33
『…はぁ。で、どうしたの?』
数分で神社に着き、真剣な顔をした二人に視線を向ける。
鈴神「主、結界を強めろ。」
『…分かった。』
話が全く噛み合わないけど、こんな鈴神を見たのは初めてだ。少しだけ、身が震えた。
札を取り出し、指に挟み、防御を強くする。
…でも何だろう。結界が結界で覆われている気分だ。
『…はい、終わったよ。そろそろ話、聞かせてもらうからね。』
鈴神「あぁ、分かっている。」
そして私達は、神社の奥へと足を進めた。…視線を感じたのは、私以外気付いていた。
ー神社(中)ー
『ところで、雩鈴も何か気付いてるの?』
雩鈴「いえ、僕はあまり。ただ、先程から見られているのは感じてました。」
視線…?
私が気付かないなんて、一体誰…。
いや、誰かが分かった時点で何もわからない。今すべきことは、目の前の相手から情報を得る事だ。
鈴神に視線を向けると、それを察したのか鈴神は語り出した。
鈴神「…今朝、血塗られた服はもう消滅したみたいだが、主はその件についてある疑問を抱えているな?」
『…うん、まぁ。』
鈴神「_そしてそれを、《暴走》と思っているだろう_?」
『…。』
…何故分かったのか、正直分からなかった。
だって、私が《暴走》を起こしたのは_鈴神が私に出会う前だったからだ。何故私の《暴走》のことを、彼が知っている?
この犯人は鈴神?
…いや、あり得ない。それなら何故結界を張った?
「何故」という言葉ばかりが飛び交う。一体何が起こっている?
何かが動いている?
私を狙った妖怪?霊?
何の為に…?
鈴神「何かが起こっているのは否定しないが、疑問ばかり抱いていても時間が勿体無い。関係者も危うい、簡潔に話すぞ。」
…勝手に自分の主の心を覗くんじゃない。
それから、鈴神が話したのはあまりにも簡潔すぎた。
どういう事なのか一切分からない。
まず?
神社を狙う何かが動いていて?
結界を張ったのはそれの侵入を防ぐ為で?
血塗られた服は猝鸞″を守る為?
…肝心なことが全く分かっていないぞ。そしてこれからどうすれば良いというのだ。
雩鈴「ふむふむ、成る程。ということは今からやるんですね?」
ん?
鈴神「そうだ。いつ破られてもおかしくはない。」
んん?
『…何の話をしてるの?』
「「…戦うための話だ/です。」」
…誰と。
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ふぃりあ(プロフ) - 獣兎さん» ありがとうございます!! そう言ってもらえてとても嬉しいです。´∀`*)b (2017年10月8日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
獣兎 - 今迄この作品を読ませていただいてました。とても面白かったです! 更新を楽しみにしておりました*(^_^)* (2017年10月8日 16時) (レス) id: bba55528ae (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 桜刀/夢悪蝶さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです…、更新頑張ります! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
桜刀/夢悪蝶 - 続編おめでとうございます! 文ストはあんまり見ないけど、ふぃりあさんの作品を見て興味をもちました! 投稿頑張ってください! (2017年9月28日 20時) (レス) id: 1ef74e7ff5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - Maiさん» ココ、コメントありがとうございます!(・・、) そうなんですね!私も初めて知りました…。これで更新頑張れます。 (2017年9月19日 22時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年9月17日 19時