検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:1,804 hit

94. ページ46

厳密には魔法が解ける訳ではないけど、人の子は認識阻害魔法が使えないから、仕組みもよくわからないだろう。
こまかくいえば、認識阻害魔法っていうのは、その人がそこにいても違和感がないというふうに周りの人に誤解させる魔法だ。
だから、自分から目立つようなことをしたら当然目立ってしまう。
ようするに、一般人と同じ扱いをされるってことなんだから。

たぶん、ウラタくんやセンラくんなんかはふかく思索するタイプだからわかると思うけど。
シマくんやサカタくんは考えるより動くタイプだから、禁止事項を言い含めておく方が効果的だと思う。


「ベルちゃん! もう行くけど着いて来へんの?」

「ああ、行くいく」


 人の子と遊ぶようになるなんて、原初の悪魔も随分丸くなったよね、と思いながら、彼らについて行くことにした。



 ◇


志麻side

「で、目的はあるん?」

「とりあえず、ルシフでも探そうや!」


屋敷の門から少し離れたあたりで集まり、言い出しっぺの坂田に訪ねると、妙案だとばかりの顔でそんな事を言う。
流石に、何を言っているのか理解ができなかった。
バレないように来たのに、なんでそんなリスクがあることすんねん。


「は!? いやいや、会ったら怒られるに決まっとるやん! さかたんがそこまでアホやとは……流石に…………」

「ちゃうわ! 夜の街を散策したいのもあってんけど、なしてルシフはこんな時間に出たんやろと思って。いやほら、自分では出るなとか言っときながらさ」


俺の気持ちを、というか、坂田を除いたこの場の人の気持ちを代弁するようにセンラ。
大げさな態度で片手で頭を抱え、軽く振ると、坂田が不満げに返す。
でも、今回ばかりはセンラが合ってる。
リスク大きいやろ、他にやるなんて言うやつ───


「いいね、やろう!」


ここにおった。
嘘やろ、なんて思ってうらたさんが同意する。
たしかに、たしかにルシフが何をしに出かけたのかは気になるけど、ルシフが家から出たらあかんていうたし。


「まぁでも、うらたんがやるって言ったし、センラも行くわ。なんかあったらうらたんに責任なすりつけるからな」

「じゃあ俺は坂田になすりつけとこ」



 ◇



「おかえりなさい“王太子御一行様”」

『ひえっ』

95.→←93.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 4.6/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:USSS , 悪役令息? , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のんしゅ(プロフ) - ほんとですか!? 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のんしゅ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2022年5月15日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。