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ベルフェゴールはポンポンと出したトランクケースを的確に持ち主に返していく。
「はは、服くらいしか入ってないから平気じゃない？」
「全部わかるんかい。ありがとな」
「さすがベルちゃんやわ」
「たすかるわ〜」
「きみたち、トランクと瞳の色でおそろいにつくって貰ったんじゃないかい？ わかりやすいよ」
口々に、和やかな様子で話す。
原初とはいえ、怠惰の悪魔相手にここまで警戒する必要はなかったかもしれない。
いくらおれの命が、といっても、依頼主は死んでいるし。
ウラタ様たちは気に入られているようだし。
「失礼いたします。まずはお食事にいたしましょう。我らがお作りしております」
「ありがとう、タナカ。では食堂に案内いたします」
タナカに食事ができたことを伝えてもらう。
さすが、仕事が早い。
指示をしていないのにそういうことが出来るあたり、気遣いの出来る完璧な執事だと思う。
おれにはもったいないくらいだ。
後でなにか好きなものをあげてやろう、なんて思う。
道中の部屋を紹介しながら、食堂まで案内した。
◇
「美味しかった！」
「お気に召したようで、腕を奮った甲斐があるってもんです」
サカタ様の幸せそうな笑顔にゼンは快活に笑って応える。
軽く砕けた口調になっているのは職人他の職人と変わらない。
人を家に呼ぶつもりがなかったから直してこなかったけど、これから直したほうが良いのだろうか。
ウラタ様たちはこのままでも許してくれそうだけど。
「では、おれはお先に失礼いたします」
「じゃあ、また後で」
先に食堂をお暇させてもらい、ローブを羽織って家の外に出た。
ベルフェゴールside
ルシフという混ざりものの少年がなにやら説明を述べ立てている横で、赤髪の少年に腕をつつかれる。
何かと思ってそちらを見れば、なんだかわくわくした瞳でこちらを見ていた。
「ベルちゃん、あとで話があんねん」
どうやら今私語をはさむのはよくないと判断したのだろう、彼は小声で簡単に要件を伝えた。
了承の意を伝えるべくうなずくと、赤髪の少年───サカタくんは破顔した。
おかげで、聞いていますかサカタ様、なんて混じりものに注意される始末であるが。
しかし、前回はあんなに怯えられていたのに、今回の現世では奇妙なニックネームをつけられたものだ。
帰ったら他の六人に話してあげよう、それからタルタロスにも。
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか！？ 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (
レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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