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「この申請が嘘で、ただお金がほしいだけだったらどうするんですか。そんな輩にまであげていればすぐに国庫は火の車ですよ」
信じられない、と言いたげに口を挟んでくるエルさん。
丁寧に簡単にお金をあげない理由を説明する。
たしかにお金を平等に、とか、還元すべき、とかの意見もわかる。
そのために定期的にお祭りを開催したり、町民から食材やご飯を買ったりしているんだが。
「でもその分税金を吸い取っているじゃない。そんなすぐにはなくならないわ」
「そんなことをしたら嘘をつかない人だけが損をしてしまいます」
むっとした顔で言い返すエルさん。
馬鹿なのかこいつは。
どうやら彼女の中には嘘をつく人は誰ひとりとしていないものと思っているらしい。
ため息を吐きつつ当たり前のことを言う。
「センラくんも、ルシフくんの方法はやりすぎだと思わない？」
「いや、センラは別に、納得しましたし……」
「そもそもエルさん、学園外ですよ。おれはともかく、センラ様に敬称をつけてください。敬語を使わないのも不敬ですよ。これは学園でのレクリエーションではないのですし」
おれには何を言っても無駄だと思ったのか、今度はセンラ様に同意を求める。
センラ様は押しの強いエルさんにたじたじになりながら口をとがらせて答える。
センラ様のほうが平民に向かって敬語なんてちぐはぐだ。
誰も注意する気配がないのでおれがエルさんの言葉遣いを注意した。
すると、エルさんは今はあなたに聞いてないの、なんて言い切る。
そんな話じゃねぇんだよ。
「ルシフは友達だし俺たちのこと呼び捨てしても敬語つけなくてもいいけど」
「遠慮いたします」
言葉遣いの話に乗っかったウラタ様が冗談めかした言い方で許可をくださる。
しかし、一般的に嫌われ貴族と言うやつのおれまで敬称を抜くと王太子であるウラタ様が軽んじられる。
丁重にお断りさせていただく。
「はぁ……」
「お疲れやね、ルシフくん。目的地につくまで寝たら？ 今ならセンラの肩、お貸ししますよ」
「そこまではしてくださらなくて結構です。ワーウ州に入る手前になったら教えてくださいますか」
今さらになって、前日の遅くまで仕事をしていた疲労と、言っても響かないエルさんの注意の疲れが襲ってくる。
思わずため息をつくと、センラ様が笑顔で寝ることを提案する。
目上の人がいるのにできるか。
ウラタ様をチラリと見ると彼も納得したようにうなずくから、頼み事をして意識を手放した。
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか！？ 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (
レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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