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「もっといればいいだろうに」
「おれ学生だから。無駄に過ごすことできないんだよ。諦めろ」
数日すれば書類は完成し、おれとウラタ様が一部ずつ持って帰路につく。
と言っても、帰りの今は
すぐ帰らせるためだとクレアさんも着いてきている。
一国に竜族が二体、しかも一人は魔王だなんて、そうそうない出来事だろう。
「そういえば学生か。忘れていた。そうか、まぁ、勉学も大事だから、仕方あるまい。ウラタもルシフと同じか」
「俺まで忘れられてた？」
「ふたりとも、会談中は大人顔負けだったからな。おかげで忘れてしまっていた。これからも魔族ともども仲良くしてくれるか。いつでも来てくれて構わんからな」
飛びながら言葉をかわす。
今別れそうな雰囲気を醸し出しているが、あと九時間くらいはある。
魔族領、というより、魔王城を出てから一時間ほどしか経っていない。
早めに出たので今日中につくことだろう。
正確な時間はクレアさんが分かっているだろうが。
「孫を見送るお祖父様のようですよ、ゼオル様」
「ルシフは孫と同じようなものだ。その同年代ならウラタも孫同然だろう」
「何歳なんだよ」
それはおれも思う。
快活に、豪快に笑うぜオルの言葉にウラタ様がツッコミを入れる。
高祖父───つまり、お祖父様のお祖父様と同じ年に生まれたとは聞いていたが、それでもおれたちは孫なのか。
人族で言えば高祖父と同じくらいだが、竜族からしたら所詮祖父なのか。
改めて年齢感覚が違うなと思う。
「んー、まぁ、ゆうに200は超えているんじゃないか？」
「曾々祖父様じゃんそれはさ。なんて言うんだっけ？」
「高祖父ですよ」
その後も特に内容も無い会話を交わしていると、直ぐにおれの領地に着いてしまった。
すぐに書庫に保管し、ゼオルの元へと戻る。
領地の人には驚かれたが。家には再会を喜び合う相手も、別れを惜しむ相手もいないから、すぐに用事が済んでしまった。
「早いね」
「領地の方もおれがいると必要以上に怯えてしまいますから」
早めに戻ってきました、何て言う。
ほとんど変わったことも無さそうで良かったと思うが、少しだけ路地裏での喧嘩が多かったような気もする。
時間のない今、わざわざそんなことに首を突っ込んでいる暇はないし、どうせ三ヶ月後にはここに戻っているだろう。
その時に止めれば問題ない。
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか！？ 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (
レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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