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「この大陸にはない文化なのに、よく知ってるな」
「母上が極東出身だからかなぁ。ゼオルこそ、なんで知ってんの？」
ウラタ様は心底驚いたというふうな表情でゼオルを見る。
おれも初めて知ったんだが。
なんで知ってんの？
「ルシフの専属執事のタナカが和国出身で、ルシフにもその文化があるからだろうな」
「え、そうなの！？」
ウラタ様が今度はこちらに視線を送る。
おれは肯定の意を示すように小さく頷く。
でも知らなかったな。
おれの知らないところでおれの行動が知れててしかもその文化を調べられるとは。
正直引く。
「でもルシフさっきやってなかったよ？」
「ここにはない文化ですので、意識して控えていただけです」
おれはいつも通りの口調で返す。
そっかー、と呟いたウラタ様は何かを思いついたような顔をする。
嫌な予感しかしないから、何を思ったのか聞かないことにした。
けれどもその配慮は届かなかったようで、俺の前なら控えなくてもいいってことで、何て言う。
それも、人族のご令嬢たちはその笑顔を求めているんだろうなと思えるような満面の笑みで。
曲がりなりにも俺みたいな嫌われ者の魔族に向けるものじゃないと思う。
血の濃さで言ったら人族だけれど。
にしても珍しい。
普段、あの表情をするのはシマ様たちだけかと思っていたのに。
「ともかく、ご飯は食べ終わったことですし、そろそろ出たほうがよろしいのでは？」
「そうだね。また乗せてください」
「はは、頼まれなくてもそうするさ」
おれとウラタ様は、ゼオルの言葉を聞いて席を立つ。
お会計はウラタ様持ちらしく、先に外へ出た。
お金持ちって羨ましい。
ウラタ様が店から出るのを待ち、歩いて来たときとは反対側(と言っていた方の)の関所から出る。
さらに少し歩き、離れた平野のところでゼオルがドラゴンへと戻る。
ドラゴンの姿を見たウラタ様は、おぉ、なんて声を出して一瞬固まったがすぐに動き出し、ゼオル背に乗る。
それを確認してから、おれも乗る。
おれとウラタ様はゼオルに乗ったまま、魔族領の王都へと向かう。
ウラタ様が楽しそうにしていて良かった。
本当に、これでやっぱり行きたくないとか言われたら泣く。
外交は貿易以外マジで経験ない。
「ルシフってこういう話し合い的なのやったことあるの？」
「ないですよ……。貿易以外未経験です。生まれてから一度もこんなことなかったですし」
「はは、そりゃそうか」
「そういうウラタはやったことあるのか？」
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか！？ 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (
レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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