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目を開けると、視界いっぱいにコンクリートの壁が広がる。手を動かそうとするが、横に広げられたまま動かない。そこでやっと、自分が壁に磔のような体制で括り付けられていることを知った。
後頭部が痛い。依頼を終えて、帰ろうとしたら後ろから声をかけられて、誰って聞いても答えはなくて。そうだ、急に後頭部に衝撃があって、目の前が真っ暗になったんだ。
チラリ、と左腕を見るが、いつもなら赤く光っているブレスレットは見当たらない。どうやら相当情報が漏れていたらしいな、と苦笑して、つま先の方を向いていると、ドアが開く音がした。反射的に顔を上げる。
「こんにちは、初めまして、宮舘涼太くん。ようこそ我が城へ。ごめんね〜後頭部痛いでしょ。本当は傷をつけないで連れてくるつもりだったんだけど、うちのへなちょこ共がビビっちゃってさ〜。って、そんな睨まないでよ〜」
ヘラヘラしていかにも優男な面をした男はニヤニヤ笑いながら近寄ってくる。宮舘は能力を使おうとするが、上手く出せない。それを見てせせら笑った男は、顔をぐっと近づけてこう言った。
「…無駄だよ。能力は使えないようにしてるから。俺が作ったその鎖、なかなか良いでしょ。で、抵抗しようとする悪い子には…お仕置きしなきゃね？」
男の手元で、銀色が鈍く光った。
その頃。さっきまで護衛をしていた場所を捜索していた康二は、道端であるものを見つけた。
「っこれって…！！ちょ、みんな来て！みんな来て！」
その声に周りにいた全員が駆け寄ってくると、康二は手のひらの上のものを見せる。翔太が、掠れた声で呆然と呟いた。
「…これ、涼太のブレスレットだ。」
そう、拾い上げたのは見覚えのある雪だるまのブレスレット。紅く光るガーネットが不気味に鎮座している。何かあったことは間違いない。ブレスレットの切られた紐が物語っていた。重くなった空気に、突然場違いな着信音が響く。携帯を取りだした阿部は首を傾げた。
「…メール？知らないアドレスからだ…っ！？」
驚いた阿部を見て、隣にいた目黒が携帯を奪うように見た。
「…っ、やっぱりそういう事か。犯人からの宣戦布告が来た。」
そういって画面を向けた目黒。覗き込んだ画面には、「君らの仲間預かってまーす。返して欲しかったら下記の住所まできてね。」というふざけた文と、その下には。
…磔にされ、血まみれの宮舘が、目を瞑っている写真が添付されていた。
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莉月(プロフ) - れんさん» ありがとうございます。2つ目のリクエスト了解しました！ (2020年3月12日 12時) (
レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - ありがとうございます！よろしければいつもテンションが高いさっくんを見てメンバーがほっこりしてた時に考えてみたら戦う時も同じテンションなので少し恐怖を感じてしまうみんなを見てみたいです。リクエストが多くてすいません。これからも無理せず頑張って下さい (2020年3月12日 11時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - Mikanさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
Mikan(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも楽しみにしています！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 320e7590ff (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - れんさん» 了解しました！今のリクエスト書き終わったらかかせていただきますね！ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年3月5日 0時
