ペットじゃなくて（ひまわりイエロー） (ページ9)

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髙橋side

髙「あの…ごめんなさい」

「あれ？もうごめんなさいは聞かないって言ったのに。」

髙「そうじゃなくて…起こしちゃいましたか？」

「ううん、着替えずにソファで寝ちゃってたから、起こしてくれてありがとう。

髙橋くん明日お仕事なんじゃないの？早く寝ないと。」

髙「はい。でも…気になっちゃって眠れなくて」

「…気になる？何が？」

髙「はい、あの、怪我大丈夫かなとか、一緒に住んでる人、あ、手伝ってくれる人…いるのかなって

それでこんな時間に電話してごめんなさいって思って…」

「ふふ、うん、ありがとう」

髙「あの、手伝ってくれる人…」

…もう、俺何回このワード繰り返すの。

髙「えっと…一緒に住んでなくても手伝ってくれる人、近くにいますか？

あ、あの、家族とか…彼氏とか…」

「うーん、実家はちょっと離れてるし、

友達に頼むのも忍びないし、彼氏もいないし…って感じではあるけど、

でも安静にするのは1週間だし大丈夫だよ」

髙「そうですか…お仕事は休めそうなんですか？」

「うん、1週間ちゃんと休むつもり。」

髙「あ、よかった。」

「他に気になることは？笑」

髙「大丈夫です…。おやすみなさいっ」

「ありがとうね、おやすみ」

Aさん。

名刺をもう一度手に取る。

ベッドの中で、

まだ記憶に新しいAさんの声とか、顔とか匂いとかをゆっくり思い起こす。

まだソワソワしたような感覚があったけど

気がついたら寝ちゃってた。