パパと娘のほんわか毎日【黄】

赤ちゃん【心都さまリクエスト】3 ページ25

るぅとside

……つい、あんなことを言っちゃった。


る「小さい子には優しくしなきゃダメでしょ」


……赤ちゃんだけじゃないんだよね。
赤ちゃんもAも、どっちも僕にとっては小さい子。

しかも、Aは1人っ子だから、こういう経験はなかったもんね。

いくら保育園で小さい子と一緒にいたとしても、僕がいない時だったもんね。
いつも家で2人だったもんね。

A、赤ちゃんに僕を……パパをとられたって思ったのかな。
小さい子とパパが一緒にいるところを見たのは、Aは初めてだったもんね。


夕日が登ってきた頃、赤ちゃんのお母さんが迎えに来た。

僕は赤ちゃんを奥さんに渡して、Aがいる部屋のドアをコンコンとノックした。


る「A、入るよ」


部屋に入ると、Aはベッドに座って窓の外に体を向けている。


る「A、おいで」


窓には、Aの顔が写っている。
ずいぶん怖い顔をしているな。

僕がベッドに腰掛けながらそういったけど、Aは来ない。


る「今日は、いっぱい我慢させちゃってごめんね」


窓に写っているAの顔は、怒り顔からちょっと泣きそうな顔に変わった。


る「本当は、小さい子に優しくしなきゃいけないことも分かってたよね。ちょっと間違えたんだよね？」

泣き声でAは、うん、と頷いた。


る「優しくしなきゃいけないにしても、我慢できることとできないこと、あるもんね？」


また泣き声で、うん、と頷くA。


る「パパ、Aのこと大好きだよ。パパの子供は、Aだけだからね」


涙をぽろぽろとこぼして泣くAに、僕は小さな頭を優しく撫でた。


「パパぁ……。今日、Aが寝るまでいっしょにいて」


る「うん、分かった」


その夜。
僕は、Aと朝まで一緒に寝ていた。




End
心都さま、リクエストありがとうございました！

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