第四十五話ｰ主人公過去ｰ ページ47
ロー「…旦那との出会いは、なんだ？」
「ぇ…？」
ロー「…そんなに旦那が大事か？」
ロー様が急に真剣な面目になった
”そりゃあ大事ですよ、私に生きる意味を教えてくれた人なので”
ロー｢…生きる意味、か｣
”私、説明下手くそで長くなると思いますけど…教えます”
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
｢はぁ……｣
学校でクラスメイトから毎日無視されて、家に帰っても親から嫌味を言われて、ストレスを吐き捨てる場所がない私は自傷行為で癒していた
いじめられる私が悪い、私が出来損ないだから
逃げ出したい、でも死ぬのは怖いから自傷行為だけしかできない私はだめな奴だ
そう言い聞かせて手首から赤い液体を垂らす
もう学校に行く前のルーティンになっていた
カッターが血で錆びてボロボロになるくらいまでやってきたが、それでも気は晴れなかった
｢今日も学校行かなきゃ行けないの憂鬱だな…｣
誰も聞いてないのに、独り言が漏れてしまう
学校ではなるべく色んな人と顔合わせしたくないから、遅い時間に行っている
今日はいつもより憂鬱気分が抜けないでウダウダしていたら、少しだけ遅刻しそうになった
｢…よ！｣
｢あ、おはようございます…｣
2個上の宮田先輩に話しかけられる
｢まじ学校だるいなー…あ、お前また手首やってる｣
｢…すみません｣
先輩は、私の自傷行為を受け入れてくれる数少ない人だった。自分自身の辛かった事を一方的に話しても聞き入れてくれて、色々と勇気をくれる言葉を沢山くれた
そんな先輩に私は、好意を抱いている
私が学校に来ようとする唯一の理由だった
｢まじさー、最近進路の話ばっかりなんだよな…まだ15だってのにそんな将来の話すんなよなー｣
最近は、先輩の方が愚痴っていることが多い気がする
5月終盤に差し掛かり、本格的な進路の話が多くなっていることに嫌気がさしているらしい
私はまだ1年生だから分からないけど…大人になるって大変なんだなぁ…
｢お前もそう思わないかー？｣
｢そうですね、私にも難しい話です｣
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作者名：(´・ω・｀) | 作成日時：2022年9月6日 17時
