スカーレットの女王と従者の話３ ページ33
えーっと、どこまで話したっけか？
ああ、遠い国に行くところか、
だめだねぇ、最近物忘れが酷くなっているんだ。昔の私が見たら卒倒するのかもしれないねぇ。
…いや、いいんだそんなこと。
すまないね。ひとりでいる時間が長すぎて、どうにも口が止まらない。
…どうか、覚えていてくれ。
私が死んだとしても、彼女の事を忘れないでくれ。私の事を、忘れても構わないから。
えぇと、彼女と私とその他大勢の集団が遠い国に行く旅路にも危険はつきものだった。
賊に襲われることもあったし、食料が尽きかけて餓死しかけたこともあったし、その他諸々。
うーん…この時から周りの私に対する反応と言うか…対応が変わったんだよね。なんだろ、見直したのかな。
いやいいんだよ！こんなことは！！
あぁクソ、本当に話が逸れちまう。
はぁ。で、遠い国についた後。
暫くは幸せ………幸せ？に暮らしてたんだが…落ちぬ国はなく。皮肉なことに祖国より先にその国は滅んだんだ。
…え？あぁ、原因は私には分からないけど、国民による反乱だったから。…まぁ、うん。王サマが国民の気持ちなんてわかる訳ないんだよ。
生きていた環境も、家庭も、食も、何もかもが違うのだから。
…うん。お察しの通り、彼女はその反乱によって処刑された。
生まれも育ちも王家の人間が、平民と分かり合えるはずないのさ。
その革命者たちは国の被害者だろうが関係なしに王家に関わっている人間を処刑した。
そして….王の妻という、ある意味では王家の中心人物でもある彼女も例外じゃなかった。
もちろん彼女の両親は彼女だけでも連れ戻そうと奮闘した。……私だって、そうだったさ。
こう見えて私は責任強く情に熱いからね。いや自分で言うのもどうかと思うけどさ。
ま、止められなかったんだけどね。
彼女は”気高い故郷の王女”として死ぬ事を選んだのさ。…そう。彼女がそう選んだのならば、私にそれを止める権利はない。
「ちょっと説得しに行ってきます。大丈夫、必ず帰るから。」
そう言って、そう親の手紙に書き起こして、彼女は二度と帰ってこなかった。
私？あぁ、もちろんわかっていたよ。彼女の最後を見ることは叶わなかったけれどね。
…私も、あまり見たくなかったから。
彼女の手紙を送り届ける従者ももう全員いなかったから、私しかできる人がいなかったしね。
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結城@ハスター教信者(プロフ) - 初コメ？失礼します！監視者の話泣ける・・・うぉぉこれから監視者の事どう見ればいいんだ！！こんな悲しい監視者の日記見ると監視者を植えれない泣き監視者・・・今まですまんかった！いつも面白く見てます！コメント失礼しました。 (2020年5月19日 17時) (
レス) id: f70674c364 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - とても好きです尊みがしゅごい…これからも楽しみに待っています！ (2019年10月3日 0時) (レス) id: 23ad3e01ef (このIDを非表示/違反報告)
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