幽霊の見える小学生になった件

七件目 ページ8

「靴紐の間に、パチンコ玉、挟まってるよ。」
「え…！？」
　明らかに動揺するおっちゃん。
「もうパチンコ屋さんで決まりだね」
「すごーい！コナンくん！」
すると、コナンくんは慌てる。この子は隠す気がないね…
「たまたまこれに似た推理ドラマやってたから…。」
『さすが名探偵だね！』
「あはは、」
「なるほど。私が大変なときにパチンコに夢中だったってわけね」
妃さんが表情を引きつらせた。
「ほ、本当はちょっと暇つぶしのつもりだったんだが…珍しく玉の出がよくってよ…。」
弁明出来なそうだね…。
「あ…、えっと、だから、お前も出すもん出して、さっさと退院しろよ」
痛恨のギャグーー！！！ある意味尊敬しますよ、おっちゃん！！
「まさか貴方、洒落のきいたうまいこと言っちゃったとか思ってないでしょうね…？」
空気がつめたい。
「いやぁ、今のは我ながら、かなりヒット――っ！」
毛利さんの顔面にヒットしたのは枕。
地味に痛そう…
「出てけー！このヘボ探偵!!」
『二次災害！！！』
病室にあるものを投げつけられ、おっちゃんとコナンくん、そして私は病室を追い出された。
私何にもしてないんだけどな…。
《災難だね、》
『ほんとそれ…。』

「あれ？Aと毛利さんじゃないですか。」
『え？』
気づいたら安室さんがいた。
《何で来たんだろ》
そこは把握しとけよ幽霊…

「お前はなんでここに？」
「ああ、知り合いが入院してるって聞いて見舞いに来たんですが、いつの間にかいなくなったみたいで。コナンくんは前にもここに来たことがあるって、看護師さんたちが言ってたけど、知ってるかな？」
白々しい嘘をつくなぁ、安室さんは。
「え？」
「楠田陸道って男」
「だぁれ？それ。知らないよ」
《それはトラップだぜ、ボウズ。》
その通り。てかこの人たちはコナンくんの正体を知ってるのかな？
てかアイリッシュあわあわしてるのおもろ((
「すごいね、君は」
うわ、こんなにも笑みがきれいな人いる？？
「え…？」
「あの、ちょっとすみません。楠田陸道っていう入院患者、知りませんか？」
通りかかった二人の女性に声をかけた。
「さぁ…、どんな方？歳は？」
「その人の写真とかあるかしら？」
「あ、いいえ、もういいです」
「毛利先生ならどうです？突然名前を出されて、知ってるかって聞かれたら」

「そりゃあまぁ、今のおばさんたちみてぇに…」
まぁ、そうなるよね。
そういえばコナンくんの正体を安室さんは見抜いているのだろうか。

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