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17. ページ17

小アジトにて、オビトは中にいた者に写輪眼を使って頭領の居場所を聞き出し、二人はそこへ向かっていた。

「……オビトさん」
走りながらサクラがボソッと呟いた。何か様子が変だと思い、オビトはその場で立ち止まる。
「どうした」
「……私はあなたが思ってるほど弱くない」
言っている意味が分からなくてオビトは眉ひそめた眉をひそめた。
「どういうことだ」
「さっきの戦いのことです!なんで私を神威で飛ばしたんですか?」
「それはあの忍達が…「守られなくなって大丈夫だし、私でもあのくらいの奴らなら簡単に倒せます!……見くびらないでください」
サクラはオビトの言葉を遮った。
「………」
「……私だって肩を並べて戦いたい。あなたに敵わないとしても
サクラの目はさっきと同じ目をしていた。
「………サクラ」

声をかけた瞬間、二人はハッとした。鬱蒼とする森の中で誰かから見られている。それも、強い殺気を出しながら。さっきの小アジトの残党が後を尾けてきたのだろうとオビトは思った。

「今度は私が」
「!」
サクラは勢いよく前へ飛び出した。
「待て!サクラ!」
オビトは手を伸ばすがサクラに届かなかった。サクラは敵をめがけて一直線に森の中を走り抜けていく。
「ハァァァッ!」
茂みの向こうから力強い掛け声と共に地面が割れるような音がオビトの耳に届いた。
「サクラ!そいつに触れるな!」
茂みの中に入ると、そこには地面で気絶している霧隠れの忍び、そしてきつく拳を握りしめたサクラの姿が。
「そいつに触れたのか?」
「触れるというか、殴っちゃいましたけど」
オビトの質問の意図が掴めず、サクラは首を傾げた。
「それがどうかしたん……クッ」
サクラは顔を歪め、右手を押さえた。
「……見せてみろ」
オビトはサクラの手をとった。指の第二関節辺りが紫色に変色している。
「やはりな」
「これは一体……」
「毒だ」
毒?とサクラが聞き返した。
「さっきの敵も身体全身に毒を纏っていた」
「!」
「これで神威でお前を飛ばした理由が分かっただろう」
サクラはオビトが言いわんとすることをすぐさま理解し、翠の瞳が揺れた。

「お前が敵を殴れば手がやられる。今回の戦いで体術は圧倒的に不利だった」
「……なぜ毒に気づいたんですか」
「敵から微かにハナウドの匂いがした」

____ハナウド。
独特の香りがある多年草。一部は薬草として使われるが、その一方で猛烈な毒を有する種もある。
サクラはいつか本で読んだ事を思い出した。

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設定タグ:NARUTO , うちはオビト , 春野サクラ   
作品ジャンル:アニメ
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いずな - オビトェ… (2018年11月30日 23時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橘ゆら | 作成日時:2018年11月29日 2時

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