＊ ページ10
「……まさか
何言ってるんですか、
ナムジュニヒョンがそんな訳、」
心臓がどくどくと
嫌な音を立てた。
しかし、
心当たりがないといえば、
嘘になる。
一つだけ気になっていたこと。
これはヌナにも、誰にも言わなかった。
ナムジュニヒョンには、
''匂い''がなかった。
誰しも、その人独特の匂いがある。
鼻がいい俺は、
大抵の人の匂いはわかるし、記憶していた。
でも、ナムジュニヒョンは
本当に''匂い''がしなかった。
異常なほどの無臭。
まるで、
''わざと存在を消している''かのように
「お前にも、少なからず
怪しいと思っていた点はあったような
そんな顔だな？」
ユンギヒョンはふっと笑い、
すぐに真顔になった。
「あいつはAの戸籍を秘密裏に調べ、
それを敢えてソクジンに知らせていた。
なぜだ？
やつがなぜ調べる必要があった」
ヒョンは淡々と
説明する。
「内部に警察側の人間がいることを
悟られる前に、
まずは『犯罪者』との内通者であるAへと
お前らの目を向けさせるためだった
わかるか？」
お前だって最初は
Aのことをまず疑ったはずだ、
と、ヒョンは
自分の爪をいじりながらつぶやく。
「それからこれはAから聞いたことだが
チェ・ジスの第一発見者は
ナムジュンなんだろう？
なぜあいつが
彼女の自宅付近にいたんだろうな？
…………あいつが殺した、
それ以外の理由が他にあるか？」
「そん、な…………」
俺にいつも笑いかけてくれて、
時には一緒に筋トレをして、
一緒にうどんを食べて、
『ジョングクは優秀だなぁ』
まるで兄のように、
頭を撫でてくれる
ナムジュニヒョンの顔が浮かんだ。
「………………お前にとっては
大切な仲間の1人かもしれない
……仲間だった、かもしれない」
ユンギヒョンは、ゆっくりと言う。
「でもあいつはもう、
お前の敵だ」
「…………でも、
ナムジュニヒョンにだって
なにか理由が、」
「知ったこっちゃねぇんだよ」
急に、
ヒョンは腹の底から出したような
ドスの効いた声を聞かせた。
「お前には、
俺の、なによりも大切なものを
守れって言ってんだ。
Aを脅かす野郎の事情なんか
知ったこっちゃねぇんだよ」
ユンギヒョンは、
俺を睨んだ。
「あいつを守れ、ジョングク
守らなきゃ、俺がお前を殺す」
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あいし(プロフ) - 続き超！気になる！！ (2023年4月7日 17時) (
レス) @page13 id: 6b1f97a560 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 更新嬉しいです😭😭😭ありがとうございます🙏 (2022年1月6日 21時) (レス) @page13 id: 14d58fc984 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - ありゃ、また更新ストップですか？(TT)気長に待ってます！ (2020年12月17日 22時) (レス) id: 9d5fa108d2 (このIDを非表示/違反報告)
ジミカ(プロフ) - きゃー、更新ありがとうございます！めちゃ嬉しいです！ (2020年8月12日 21時) (レス) id: 3cfa69081b (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - yka.さん» yka.さん、ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです(涙) 更新頑張ります！ (2020年8月12日 3時) (レス) id: 693a5832aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2020年8月10日 4時
