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「 慰めて貰ってただけ 」
「 俺が伊野尾ちゃんにキレたから？」
「 ん...まあそれもあるけど... 」
そう告げると山田は安心した様にふーっと息をついた。
「 じゃあ薮ちゃんと付き合ってるわけじゃないの？」
「 うん...やぶとは何もないよ、？」
そう言った瞬間にぎゅっと掴まれた手を引き寄せられて山田の胸にぽふんと顔を埋める。
まさか山田が俺と薮が付き合ってると勘違いしてたなんて、
でもそれで怒るなんて...
俺のことを嫌いなはずの山田の行動の意味が分からなくて戸惑ってしまう。
「 ぁの...おれ、他に好きな人いる、」
震える声を絞り出して山田にそう告げると、ガバッと身体を離される。
「 だれ、伊野尾ちゃんの好きな人って、」
いつになく不安そうに揺れる瞳で見つめられて。
そんな顔をされたら言っても良いよね、？
グイッと身を乗り出し、再び山田の唇に自分のそれを重ねた。
俺の行動に固まって動かない山田を尻目に俺は次の言葉を続ける。
「 ごめんね、おれ山田に嫌われてても山田の事が好きなの... 」
「 ぇ...、おれ、？」
「 そう、もうキスしちゃったもん... 」
急に恥ずかしくなってフイっと顔を背ける。
すると一気に山田の顔も真っ赤になる。
「 伊野尾ちゃん俺のこと嫌いなんじゃ、」
「 そんなことない...っ！俺はずっと山田だけが好きだったのっ、なのに山田は俺が嫌いだからっ... 」
言葉にしたら気持ちがキャパオーバーしてしまってどんどん溢れてくる。
もうやまだにも自分にも嘘をつくのが苦しくて、ずっとずっと心の中に燻っていてこの想いを伝えたくて。
目の前が涙で滲んで小さな嗚咽も漏れる。
「 伊野尾ちゃん...ごめん、」
嗚咽を漏らし続ける俺の横で黙っていた山田が悲しそうな声でそう告げる。
迷惑かけたくなかったのに...
振られちゃうのかな、なんて考えて余計に悲しくなる。
「 気持ち悪いよね、おれ... 」
少しでも期待してしまった俺がバカだった。
こんな恋なんて実るはずがないのに。
分かってたはずなのに涙が止まらなくて、
もっと嫌われちゃったかな...
「 ごめん、おれもう帰るね、」
そう言って立ち上がると後にグイッと手を引かれてバランスを崩しそうになる。
そのまま後ろに倒れると山田に抱き留められて。
「 帰らないで、俺の気持ちまだ伝えてない 」
ソファーに座った山田に後ろからぎゅっと抱き締められて耳元で囁かれる。
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かすたーどばにら(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！まさか大好きな作者様の翠さんからコメントもらえるなんて思ってもみなかったのでとても嬉しいです...！はやくすれ違ってるふたりをくっつけたくて日々頑張ってます（笑）更新頑張ります！！ (2018年8月14日 0時) (
レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - コメント失礼します！！！とても好きです！このすれ違い具合がたまらなく愛おしいです...！これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年8月13日 14時) (レス) id: a6b1b35491 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - ひとみさん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです！なるべくたくさん更新できるように頑張りますね！これからも頑張るので応援お願いします！（笑） (2018年8月11日 10時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - Vさん» 返信遅くなってしまってすみません！いつも読んでくださりありがとうございます！私も書いてて楽しいです（笑）完結できるように頑張りますね！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品大好きで、更新を楽しみにしてます！！ 続きが早く読みたくってｳｽﾞｳｽﾞしてます(笑) (2018年8月10日 8時) (レス) id: c0bd1ad421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2018年3月16日 22時
