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今度飯を奢ることを条件にちねんに俺と伊野尾ちゃん二人分の荷物を持って貰い俺の車まで伊野尾ちゃんを運ぶことにした。
すっかり眠ってしまっている彼の腕を自分の首裏に廻し彼の背中と膝裏に手を差し込んで姫抱きする。
背は俺より高くても筋肉質な俺と違って華奢な身体は軽々と持ち上げることができ、少し安心した。
ちねんとスタジオ内の通路をゆっくりと歩いて行く。
「 で？どうなの 」
「 何が 」
なんの脈絡もない言葉を突然かけられて眉間に皺が寄る。
まあ大方の想像はつくけど自分で言うのは恥ずかしい。
「 伊野尾ちゃんの事に決まってんじゃん 」
ちねんは俺に抱えられている伊野尾ちゃんを見つめ、熟れたリンゴの様に真っ赤な頬を何度か撫でた。
「 諦めるよ、俺が入る隙なんてねえし 」
「 ふうん、それでいいの？」
何故か含みのある言い方が気になるけど問い詰めるよりも先に「 まあ涼介がいいならそれでいいけど 」と言われてしまった。
「 でも好きでいるよ、自分がこんなに伊野尾ちゃんの事を好きだなんて思ってもみなかったし 」
「 なにさ、そんな愛おしそうに見つめなくたって僕は気付いてたからね！」
愛おしそうに見つめたつもりはないけどちねんが言うならそうだったんだろう。
「 まあ、伊野尾ちゃんには幸せになってもらいてえな 」
俺が独り言の様に呟くと横からジトーっとした視線を感じて「ああ、そう言えばさ」と話を切り替えた。
しばらく話しながら歩いて行けば駐車場に停めた俺の車に着き、助手席に荷物を乗せてもらい後部座席には伊野尾ちゃんを下ろし寝かせてあげた。
「 ...じゃあ、心配要らないと思うけど伊野尾ちゃんの面倒見てあげてね 」
「 分かってるわ、手出さねえ様に気を付ける 」
軽くこちらに手を振るちねんに見送られながら車を発進させスタジオの駐車場を後にした。
「 別に手出しても誰も怒らないし、伊野尾ちゃんも宏太も僕も喜ぶのに... 」
はあ、と大きな溜め息と共にそんな事を口に出していたちねんのこともな知るはずがかった。
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かすたーどばにら(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！まさか大好きな作者様の翠さんからコメントもらえるなんて思ってもみなかったのでとても嬉しいです...！はやくすれ違ってるふたりをくっつけたくて日々頑張ってます（笑）更新頑張ります！！ (2018年8月14日 0時) (
レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - コメント失礼します！！！とても好きです！このすれ違い具合がたまらなく愛おしいです...！これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年8月13日 14時) (レス) id: a6b1b35491 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - ひとみさん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです！なるべくたくさん更新できるように頑張りますね！これからも頑張るので応援お願いします！（笑） (2018年8月11日 10時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - Vさん» 返信遅くなってしまってすみません！いつも読んでくださりありがとうございます！私も書いてて楽しいです（笑）完結できるように頑張りますね！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品大好きで、更新を楽しみにしてます！！ 続きが早く読みたくってｳｽﾞｳｽﾞしてます(笑) (2018年8月10日 8時) (レス) id: c0bd1ad421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2018年3月16日 22時
