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今日で再認識する。
私はもうこの男に未練はない。
むしろ私に少しだけ残されていた情を
ゼロにしてくれたことは
感謝してもいいくらいだ。
こんなことをして
心を繋ぎ止めておけると
本気で思っているのだろうか？
「もう、無理です」
「何故！この間までそんな風じゃなかっただろう！？」
「…私はずっと思っていました。
それに以前に一度申し上げたはずです、もう終わりにしたいと」
その時はまだ少しの情があった。
それを無にしたのはあなたよ、嘉山。
「俺はいやだ！」
「ちょっと、ここ外です！」
「うるさい！それならこっちに来い！」
キスを迫る嘉山を拒否すれば
強引に車へと乗せようとする。
乗ったら終わりだ。
だけど、騒ぎ立てて警察沙汰になれば
それもそれで、終わりだ。
改めて不倫の代償を思い知る。
「ちょっと、やめて」
「いいから乗れ！」
と、そのとき。
一台の車が近付いてきて
ヘッドライトが私たちを照らした。
近付いてきた車は
私たちの前で止まり
運転席から出てきたのは
「A！」
「直人さん！！」
なぜ？
どうしてここにいるの、と問う前に
直人さんは私たちのところへ近付くと
私の手を掴む嘉山の手を、掴んだ。
「片岡…」
「あぁ、これは常務。
ストーカーかと思って、すみません。
まさかこんなとこにいらっしゃるなんて思わなかったんで」
睨む嘉山の顔が僅かに苦痛で歪む。
解放された私の手。
見れば嘉山の腕を掴む直人さんの手は血管が浮いていて
対して掴まれた嘉山の手の先は、うっ血しているのか
白い。
「離せっ」
睨む嘉山と私の間に入った直人さんは
嘉山の手を離してやると
私を背に庇い、真っ直ぐに嘉山と対峙する。
そして
内心戸惑う私と
掴まれた指の痕をさすり顔を歪めたままの嘉山に
直人さんはきっぱりと言ってのけた。
「これから、こういうの止めてもらえますか？
俺、こいつの彼氏、なんで」
"彼氏"
それは嘘だってわかってるのに
思わずドキドキしてしまう。
だって何だかこれ、ドラマみたい。
ピンチのときに助けに来てくれるなんて。
「っ、片岡、後悔するぞ」
「嘉山常務ともあろう方が脅しですか」
精神面では直人さんの方が上。
睨みながら車に乗り帰る嘉山を見送ってため息をつけば
傍にいる直人さんが苦笑して言った。
「大丈夫？」
どうしよう。
ドキドキする。
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NEE(プロフ) - みほこさん» ありがとうございます！ビューネくんもそろそろ終わるはずなので！パート2ともどもお楽しみくださいませ(*^^*) (2016年9月8日 23時) (
レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - MYさん» ありがとうございます！大人な直人さんに切なくなりつつきゅんしちゃってください(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - サクラさん» ありがとうございますー！隆二メインですが直人さんにもきゅんきゅんしていただけて嬉しいです(*^^*)やはり直人さんは大人キャラが似合いますー！ (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - いつも楽しませていただいてます♪ビューネくんも大好きです♪つづき楽しみにお待ちしていますm(__)m (2016年9月7日 22時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
MY(プロフ) - 直人さん泣きそうかっこいいです (2016年9月7日 19時) (レス) id: ed4e215e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年7月31日 20時
