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"俺のモノになって"
例えばこれが
自分のずっと好きだった男からの求愛の言葉だったら
天にも昇る気持ちで今頃幸せに浸っていただろう。
あのあと帰宅してからもずっと
今市のあのとんでもない提案が頭をぐるぐるして
それでも疲れた身体と頭のおかげで
ようやく眠りにつけたと思ったのに
夢であってほしいという願いもむなしく
朝起きればまた、昨日の記憶が鮮明に蘇る。
何故こんなことになったのか。
それもこれも
元はと言えば私の不倫のせい。
人に言えない関係を続けていた
自分のせいだ。
今市の機転で登坂へ関係がバレることは避けられた。
だけど、本当にたまたま運が良かっただけのこと。
初めて立たされた危機に
熱に浮かされていた私の目はしっかりとさめて
またそれに直面したのは私だけじゃなくて
彼…嘉山も昨日別れてから連絡のひとつもよこさない。
現実を見せられたというべき？
もしこのまま終わるならそれはそれで構わないけど。
もともともう長くない関係だと思っていたし
なにより嘉山と終わってしまえば
今市の馬鹿げた提案に怯えることもないのだから。
「…着替えよ」
予定はない土曜日だけど
さすがにずっと寝間着ってわけにもいかないし。
そんなとき
私の携帯が着信を報せた。
知らない番号。
「もしもし」
『もしもし、先輩？』
この声は
「登坂」
『おはようございます』
何で私の番号…と訊きかけて
社員名簿の存在を思い出す。
「なに？」
『隆二が先輩の番号教えてって。仕事のことで何かあるらしいけど一応許可取ろうかと』
━━今市。
教えないと言ってバラされたら
今はまだマズイ。
「伝えといて」
『はい』
「…じゃそういうことで」
『待って、先輩』
まだ何か？
次の言葉を待つ私に
登坂は戯れに思わせ振りなことを言う。
『土曜日も先輩の声聞けて、得した気分』
「なにそれ」
『俺、先輩の声好きだよ』
…不意打ち。
思わず言葉に詰まる。
「え…あ、そう」
『…照れた？』
「照れません」
ちょっとくらい照れてよ！と言う登坂の声を電話越しに聞きながら
思わず火照る頬を掌で覆った。
顔が見えなくて良かった。
後輩のこんな軽口で照れてるなんて
知られるわけにはいかないもの。
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NEE(プロフ) - みほこさん» ありがとうございます！ビューネくんもそろそろ終わるはずなので！パート2ともどもお楽しみくださいませ(*^^*) (2016年9月8日 23時) (
レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - MYさん» ありがとうございます！大人な直人さんに切なくなりつつきゅんしちゃってください(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - サクラさん» ありがとうございますー！隆二メインですが直人さんにもきゅんきゅんしていただけて嬉しいです(*^^*)やはり直人さんは大人キャラが似合いますー！ (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - いつも楽しませていただいてます♪ビューネくんも大好きです♪つづき楽しみにお待ちしていますm(__)m (2016年9月7日 22時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
MY(プロフ) - 直人さん泣きそうかっこいいです (2016年9月7日 19時) (レス) id: ed4e215e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年7月31日 20時
