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「今市、さん」
「こんばんは、先日はどうも」
スーツ姿の今市。
何故ここにいるのかと問う前に
その答えを、こちらに向かってきた登坂が教えてくれる。
「おー隆二！仕事終わった？
早かったじゃん、合コン遅れるかもって言ってたのに」
…なるほど。
そういえばこの二人、友人同士だった。
登坂の合コンに来たんだ。
「うん、実はこのお二人との打合せでさ」
「えっ！？」
お二人って…私たち！？
驚く私の傍で今市が
「いいから合わせて」と密かに囁く。
…助けてくれようとしてる？
「そ、そうなの。打合せで」
「へぇ、デートじゃなかったんだ」
かなり苦しい嘘だけど
とりあえず信用してくれたみたい。
「あとから行くから、先に始めててよ」
「ん、じゃああっちいるわ」
そう言って登坂は女の子たちの方へ戻っていった。
向こうからは"やばい、かっこいくない？"と女のコの声。
恐らく今市に対してだろうけど
登坂と今市、この二人だけを見ても
あの女の子たちにとって今日は大当たりの合コンに違いない。
「…ありがとう」
「どういたしまして」
私の傍に立つ今市を見上げれば、微笑んでそう返す彼。
「出よう、A」
まだ動揺したままの嘉山は
何故今市が助け船を出してくれたかも知らずに
とにかく急いでその場を離れようとする。
「嘉山さん、すみません。
もしもう帰るなら、ちょっと仕事で麻倉さんに相談したいことがあるので
お借りしていいですか？」
「……彼女に任せる」
そう言った嘉山は
もう視線が出口へと向かっていて
はいはい、早く帰りたいのね？
ピンチに直面して
いろんなことを怖れて、現実逃避したいのね？
「…残ります。常務、お疲れ様でした」
「お疲れ」
…いつもなら、他の男と二人きりになるだけで怒るくせに。
そんなに見られたことに動揺してる？
結局自分の身が一番可愛いってわけね。
慌てて店から出ていく彼の姿をため息をついて見送っていると
彼の座っていた席についた今市。
「臣にはうまくごまかしとくから」
にっこり笑う彼の心は掴めない。
何故私を助けてくれるのか。
「それはどうも」
「やめないの？不倫」
改めて聞かれると答えに窮する。
そんな私の目を見つめる今市は
仕事のときと違い
また妖艶に見えて
私の胸は微かに、ドクンと弾んだ。
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NEE(プロフ) - みほこさん» ありがとうございます！ビューネくんもそろそろ終わるはずなので！パート2ともどもお楽しみくださいませ(*^^*) (2016年9月8日 23時) (
レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - MYさん» ありがとうございます！大人な直人さんに切なくなりつつきゅんしちゃってください(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - サクラさん» ありがとうございますー！隆二メインですが直人さんにもきゅんきゅんしていただけて嬉しいです(*^^*)やはり直人さんは大人キャラが似合いますー！ (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - いつも楽しませていただいてます♪ビューネくんも大好きです♪つづき楽しみにお待ちしていますm(__)m (2016年9月7日 22時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
MY(プロフ) - 直人さん泣きそうかっこいいです (2016年9月7日 19時) (レス) id: ed4e215e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年7月31日 20時
