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18:00
私はいつものように目の前のデスクを片付けて
席を立った。
「先輩、今日もデート？」
「…さぁね？」
隣の席の登坂が言うこの言葉も
いつもどおり、定番のやり取りだ。
まぁ、デートで当たってるんだけど。
「俺もデートしたいんだけど」
「したら？今日合コンなんでしょ？総務の女の子が騒いでた」
そうあしらえば
登坂はムッと不満げな顔をする。
「俺は先輩に言ってんだけど？」
なにそれ。拗ねてるの？
そんな可愛くしたってほだされたりしないんだから。
「また機会があればね。お疲れ様」
そう言って私はオフィスをあとに急ぐ。
タイムロスだ、可愛いなんて思ってる暇なかった。
「A」
「常務」
いつもどおり待ち合わせ場所にて。
生憎ね、登坂。
私はあなたが想像してるより
多分ずっと悪い女だから。
もう愛情は薄れているのに
惰性で既婚者と付き合い続けるような、そんな女。
「A、今日も、いいか？」
今日も(いつもどおりのホテル直行で)いいか？
ってこと？
別にいいけど。
そうやって冷めた思いを自覚する度に
自分の中にはもう"好き"とか"幸せ"とか
そういう気持ちが欠落してることに気付くけど
このルーティンを無くすことが不安なだけの私は
それを断ち切る行動力もない。
きっかけとかがあれば別かも。
例えば
この関係に終止符を打つことに何も感じないほどの
刺激的な事件が起きる、とか。
…まぁ、そんなことありはしないけど。
「その前に食事でもしない？お昼摂ってなくて」
「ん？あぁ、いいけど。
珍しいな、二つの欲は同時には満たさないって言ってたのに」
それは
行為の前に食事すると
スタイルが崩れるからそう言ってごまかしただけ。
それは今もそうだけど
食事、なんて言って
無意識で彼との行為を避けていたのかもしれない。
…別に見られたからってわけじゃないけれど。
ふと、そのとき思い出すのは
取引先の、綺麗な男。
あの男には
唯一知られてしまっていたんだった。
動揺する私を見て
妖艶に微笑って
"可愛い" なんて。
「…A？」
！！
「え、な、なに？」
しまった、ぼーっとしてた。
「どうした、ぼんやりして。
食事、ここでいい？」
気づけばタクシーはレストランの前で停車していた。
「うん、ここでいい」
今は、忘れなきゃ。
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NEE(プロフ) - みほこさん» ありがとうございます！ビューネくんもそろそろ終わるはずなので！パート2ともどもお楽しみくださいませ(*^^*) (2016年9月8日 23時) (
レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - MYさん» ありがとうございます！大人な直人さんに切なくなりつつきゅんしちゃってください(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - サクラさん» ありがとうございますー！隆二メインですが直人さんにもきゅんきゅんしていただけて嬉しいです(*^^*)やはり直人さんは大人キャラが似合いますー！ (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - いつも楽しませていただいてます♪ビューネくんも大好きです♪つづき楽しみにお待ちしていますm(__)m (2016年9月7日 22時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
MY(プロフ) - 直人さん泣きそうかっこいいです (2016年9月7日 19時) (レス) id: ed4e215e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年7月31日 20時
