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…あれから1週間がたった
この1週間、咲羅結萌は飽きることなく私に話しかけてきた
話しかけてきたと言ってもいつも1人でベラベラと喋っている
何故か それは簡単な話
単に私が結萌を無視しているから

私は結萌が何だか疑わしくて仕方がない
結萌と私が知り合ったのは少なくとも小学生の頃ではない
初めての関わりはクラスメートとして
次はマラソン大会で同じビリどうしだったこと
3つ目は一週間前、授業をサボった事
これだけでどうして彼女は私にしつこく接してくるのだろうか
明らかに私のような人と結萌のような性格の人とでは相性があっていない
ノリも違うし、見ている世界も違う

それなのになんで結萌は離れていかないのだろうか
…まだ此処にいる人物が優希なら話はつく
だけど此処にいるのはその姉…咲羅結萌だ

…ふっと脳裏に考えが浮かんだ

…まさか、復讐?
彼女が妹のことが好きなことは話を途切れ途切れに聞いていくだけでも確信に近いものとなっている
そんな妹が傷つけられるのはどれだけの怒りがわいてくるのだろうか
私にはそんな人がいないから想像もつかない話だ
だけれどそれは本当…にとてつもない怒りなんだろうと思う
それほどの怒りがわいたなら彼女を理由した私に復讐したくなるのも無理もない話だ
…じゃあ結萌はどのタイミングで復讐を仕掛けるのだろうか
もしかしたら今日かもしれないし
私が彼女に心を開いた時かもしれない

もしかしたら今なのかもしれない
時々結萌は私を見下しているような顔をすることがある
それが気の所為なのかは分からない
けど、それがもし本当であれば彼女は私が下の人間ということを知っていて近づいている
こんなに明るい子が、だ

…何か企んでいるようにしか思えない

チラリと結萌の席を目でとらえる
結萌は黒髪という訳ではなくどちらかと言うと茶色に近い色だ
本人曰く地毛らしい
そういえば優希もそうだったような気がする
…やっぱり一卵性の双子だからか
顔がよく似ている 性格は違うけど
…顔は似ていても笑った時の顔も違う気がする
二人して自分の性格とは反対に近い笑い方をする
結萌はその煩い性格なのだが笑う時は静かだ
優希はその反対というのだろうか
…まぁ、優希の方が豪快には笑う
兄弟姉妹って笑い方は似ていることが多いけどこの2人は違うらしい
…まぁ、これで結萌が優希のような笑い方をされたらどうしても優希が思い浮かんでしまうから
結萌がそんな笑い方なのはまだ良かったかもしれない

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夢咲花 - これからがとっても楽しみです (2019年3月5日 15時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)
夢咲花 - 書いてくださってありがとうございます (2019年3月5日 15時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2019年3月4日 20時

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