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*
薄暗い陽の光でやんわりと白ばんだ部屋の中。
まだみんなは寝ているようだったが、私が動いたからか、隣のウヨン君が小さく呻いた。
「んーーー、ぬな?
まだアラーム、まだ……てかぬなの端末めっちゃうるさく鳴ってたので電源……切っといてください、ね…………」
まだ半分以上夢の中のようで、支離滅裂な訴えを起こしながら彼の目は閉じきった。
にしても私の端末がどうしたって……?
疑問に思って手を伸ばすと電源は切られていた。
切っといてください、じゃなくて切っておきました、と言いたかったんだろう。
電源を入れ直すと…………本当だ。
通知音はならなかったがトークアプリの通知、着信履歴が大量に溜まっていた。
しかも時間は深夜3時から4時にかけて。
しかも全てNCTの皆さんから。
これは只事ではない、とひとまずジャニオッパのものに目を通す。彼のものは多くが不在着信だったが、最後に1つテキストが送られていた。
『電話できそうだったらテヨンイに電話して。
もしアイツ出なかったら俺にかけて来て、俺起きて待っとくから。』
送られてきた時間は……4時。
もしかして、今も起きてる?
いやいや……と思いながらも、そのメッセージと共に送られていたテヨンさんの連絡先を登録させてもらい、電話を鳴らす。
眠っている4人を起こしてしまいそうだったので、大広間から離れて外へ出る。
……あぁ勿論本来の目的は忘れていない、彼らのところには無効化を発動させておいた。
何コールか待ってみる。
……まぁ、今やっと6時になったくらいだし、まだ寝ているだろ
『もしもしA、大丈夫!?』
「あ……はい、おはようございます。」
彼にしては結構な勢いで電話に出たので、少し怯みながら挨拶をする。するとそれで勢いを削がれたようで、『ごめん、取り乱して』と挨拶が返された。
「それは全然いいんですが……夜に皆さんが一斉に私に連絡を入れていたんですが何かあったんですか?今見たらジャニオッパが、起きたらテヨンさんに連絡しろと送ってくださってて……」
私が掻い摘んで内容を説明すると、少し待って、と声が遠のいた。
そして遠くから足音……ドアの開閉音らしいバタン、という音も聞こえた。
『あーもうジャニお前──A電話くれたから、ほら。テイリヒョン──?』
音声が遠いのでよく分からないが、ジャニオッパ相手にテイルさんの名前を出して何か訴えているのは分かった。
『……もしもしA?
後でジャニにも電話して?お願い。』
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Tie(プロフ) - 初めまして。ateez目的で読み始めましたが、(地球滅亡の方と共に)とても好みの作品で1作目から何周もしています。もう更新されることは無いかもしれませんが、こんなに面白い作品を作ってくださりありがとうございました。楽しく読ませて頂きました。 (2022年9月3日 17時) (レス) id: 031775e238 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かまみのさん» 初めまして、お褒めの言葉をありがとうございます。更新やレスポンスにお時間が開いてしまいすみません。本編終了後にはもっとじっくり彼らとの小話も書いていきたいですね……!コメントありがとうございました! (2020年10月10日 21時) (レス) id: 2ace97a462 (このIDを非表示/違反報告)
かまみの(プロフ) - めっちゃ面白い!NCT好きだから出てきて嬉しい (2020年9月2日 23時) (レス) id: 30d38f5d7d (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - オンマさん» 初めまして、温かいコメントをありがとうございます!最近忙しくて、前のように頻繁に更新できるかは分かりませんが頑張りますね!私もハマっているので同じ趣味の方がいらっしゃって嬉しいです^^ (2020年5月7日 1時) (レス) id: 959b48d95f (このIDを非表示/違反報告)
オンマ(プロフ) - はじめまして。 この話を見つけてイッキ読みしました^^ のめり込んでいます。 面白い。 頑張ってください。 私は、ATEEZにハマっています。 (2020年5月6日 21時) (レス) id: 51e1e6ee34 (このIDを非表示/違反報告)
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