もしもこの恋が出来たなら2 (ページ23)

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あれから、来る日も来る日も部活は行けず

補習の教室へ向かう一方だった。

先生「じゃあ今日はここまで、明日からテスト！頑張れよ！」

龍我「はい！あざす！」

多分約束した、クリスマスデートが決まる運命のテスト。

正直、自信はそこまで無い。

『明日のテスト、点数取れるように、分からないとこは全部振り返ろう』

それでもA先輩は、俺の力になってくれようとする。

龍我「先輩」

『ん？』

龍我「どうして俺のために必死になってくれるんですか？」

不意に出た疑問。

龍我「本気で俺とデート行ってくれるって事ですか？」

その内容を聞いて、ふぅ、とため息をつかれた。

『私は、先生に頼まれて、あなたの成績を上げるために来た。
ただそれだけだと思ってた……けど』

龍我「けど？」

『デートは一旦置いといて、頑張ってるあなたの姿を見て、
どうしても応援したくなっちゃったかなぁ』

思ってもみなかった、先輩からの素直な答え。

龍我「龍我です」

『え？』

龍我「俺の事、龍我って呼んでください」

最初に出会った頃から、

俺は“あなた”と呼ばれていた。

だけど、日が経つにつれて

A先輩への欲がどんどん高くなる。

龍我「先輩、俺、本気でデート行きますからね」

『分かったよ笑、じゃあちゃんとテスト頑張ってね、龍我』

龍我「はい！！」

たった少ない言葉だけど、

先輩の口から出る俺の名前を聴くだけで

元気100%、一気にやる気いっぱいになれた。

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