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 朝食を食べてからぼうっとしていると、スマートフォンが震え始めた。ブルブルと何度も。鳴り止むのを待って、トークアプリを開いてみると京本くんだった。写真を送信しました、というメッセージの横に15の数字。なんだろうと思ってタップすると、全て車に乗っている北斗くんの写真だった。


Aどうしたの……?
大我欲しいって言ってなかった?
Aそれは言ったけど京本くんから送られてくると思わなくて笑
大我後でまた送る
Aありがとう!


 北斗くんが隣に座ったから、ここぞとばかりに撮ったのだろうか。優しいなと思った。北斗くんの友達は皆あたたかい。


 北斗くんからは、今こんなことをしているよという報告と、樹くんや慎太郎くんとのツーショット、ジェシーくんが足を滑らせて思い切り転ぶ動画などが送られてきた。これ、ジェシーくんが知ったら怒るんじゃないかな、と思いつつもすごく楽しそうで安心した。動画には北斗くんの笑い声がきっちりはいっていた。


 すごく、泣きそうになった。私は面白おかしく振舞って人を笑わせられるタイプの人間ではないし、北斗くんもそれを望んでいるわけではない。だから、私の前で大声で笑うことがないのは当然だと思う。でも、私では引き出せない表情があることが悲しくなって、嫉妬した。
 笑い声のところを何度もリピートして聞いた。その度に胸が苦しくなった。なぜだか、すごく惨めな気持ちになった。


 また送る、という言葉の通り、京本くんからもたくさんの写真と動画が送られてきた。焼きそばを食べる北斗くん、みんなとじゃれている北斗くん、海を眺める北斗くん……
 驚くほどの量だった。京本くんと交わしたメッセージの数をゆうに超えていた。
 そして、私が北斗くんに写真を送ってねと言ったのを聞いていたのにほとんど何も送ってこないのが樹くんらしいと思った。




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設定タグ:sixtones , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:睡蓮 | 作成日時:2023年5月30日 1時

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