伍拾話 ページ4
いやー、久しぶりの産屋敷邸ですね!
最初の頃は緊張しっぱなしだったけど、最近になったら慣れが出てきてしまってるよ。
『まぁ、十中八九………上弦の弐についての話だろうね』
「そうだな。柱三人で上弦の弐に逃げられるなんて、男として情けない……」
『そう落ち込まないでよ、錆兎。生きていればまた、次のチャンスがあるよ』
「そうだぞ、錆兎」
義勇はあまり気にしてはなさそう………流石、判断が早い。
私達は通された部屋で控えめな談笑をしていると、廊下から足音が聞こえる。
「やぁ、私の可愛い子供達………今回の任務は大変だったらしいね」
『お館様、この度は私達柱が三人も出動しながら、このような結果になってしまった事を深くお詫びいたします。次は胸を張れる戦果を持ってきましょう』
私が先にお館様へ謝罪の意を述べると、義勇と錆兎も頭を下げる。
「大丈夫だよ、A、義勇、錆兎。君達のおかげで上弦の弐の手札を暴く事が出来た。これは今後へと生かされる」
「ありがたきお言葉、ありがとうございます」
さて、とお館様は本題へと話を移す。
「鎹鴉の話によると、上弦の弐はAの事を狙っていたそうだね」
『はい、そうです。きっと鬼舞辻無惨からの指示かと思われます』
「Aは先日、鬼舞辻無惨と戦闘をしています。それが関係あるのではないのでしょうか」
「そうだね、錆兎。Aは鬼殺隊に多大なる貢献をしてくれている。そんなAを手放す訳にも行かない」
お館様、私ってそんなに貢献してるでしょうか?
「Aは戦闘上、単独任務が多い。今後は他の子供達との合同任務が増えるかもしれない。やってくれるかな?」
『お館様の命ならば、承知します』
「ありがとう、A」
合同任務、かぁ……
私が単独任務をやるのには理由があった。
それは、私の相手する鬼はほとんど強力だったり、厄介な血鬼術を使用する場合が多いからだ。
私一人ならば問題はないのだが、下手に低い階級の隊士が怪我したりすると、戦闘に支障がでる。
第一、私一人で大丈夫ならば、貴重な戦力を割く必要はない。
「Aには、一緒になった隊士の教育係も任せたいんだ」
『…………となると、鬼殺隊の根元的な戦力向上に繋がるわけですね』
「ふふ、理解が早くて助かるよ」
んーっ! お館様の美しい笑みを見れたから問題はないッ!
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尊い - 続きが速く見たいです (2022年3月26日 23時) (レス) @page11 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 続きが気になるぅぅぅぅうぅぅう!!!!更新楽しみにしてます! (2022年3月18日 8時) (レス) @page11 id: 04c952a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わんフル | 作成日時:2022年2月22日 8時