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『った……』
「大丈夫か！？」
『な、なんとか……真一郎くんは？』
「オレは大丈夫だ、それより桜、腕見せてみろ！」
『え、あ、ハイ』
多分骨は折れてるだろう
袖を捲りあげられて
紫色に変色し腫れ上がった腕が見える
『うわ、色も腫れ方もえぐ』
「氷持ってくるから大人しくしてろ」
『分かった……』
真一郎くんがパタパタと店の奥に走る
呆然と立ち尽くす場地と一虎
まず場地君に声をかけてみるか……
『場地くん、だよね？』
「……はい」
『一虎も……2人ともどうしてここに？』
「……」
一虎は黙ったまま何も話してくれない
ブツブツと何か呟いているのは聞こえるけど
これは不味いか……？
「……一虎とオレで、バブを盗もうとして……
マイキーの誕生日にあげようって……
っ……ごめんなさい。ごめんなさい！
桜さんに怪我させるつもりなんて全くなくて
一虎も、」
『いいよ場地くん。
それより私こそごめんね
一虎の事結局止めきれなかった』
「え……」
場地君だけが悪い訳じゃない
もっと強く一虎に言わなかった私の甘さも
結局は原因の一つなんだ
『一虎、一虎も……』
「……オレ、は……」
『一虎？』
「…………違う……」
立ち上がると、腫れた腕が痛んだが
それよりも弟が心配だった
一虎の中で、今感情がどういう風に、動き回っているのだろう
「…………せいだ……」
『え、？』
「一、虎？」
「全部……姉ちゃんと、マイキーのせいだ……」
そう零す一虎の声も体も、とても震えていた
私にできたのは、まだまだ幼い弟の体を
抱きしめることだけだった
『一虎、姉ちゃん怒ってないから
私を殴りたかった訳じゃないのも分かってるよ
だから落ち着いて、』
「っ……辞めろよ
もう姉ちゃんは……オレの姉ちゃんじゃ、ない！」
それが初めて、弟に拒絶された日だった
でも怪我してない方の肩を押して
突き飛ばしたのも、力が入ってなかったのも
姉ちゃん全部知ってるよ
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あまね(プロフ) - まってます (8月27日 18時) (
レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - すごく面白いです！更新、お待ちしてます！ (7月21日 15時) (レス) @page35 id: 6355dc07ef (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 泣きました！ (7月14日 2時) (レス) @page35 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 雪(プロフ) - めっちゃ面白い!というか一虎尊い!!落ちは真一郎君がいいです!更新楽しみにしてます!待ってます! (2022年5月10日 21時) (レス) @page35 id: f98270bfe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぱいなっぷる - このお話好きすぎる！お話作るのうますぎて尊敬しかないです( ＾ω＾ ) (2021年12月26日 20時) (レス) @page35 id: ca34c0ec91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インク | 作成日時：2021年9月13日 0時
