酒場のマスターはトリッパー

41杯目 ページ43

「びっくり、力尽くでもくると思ってたのに・・・」

「その場合どうしたのだ？」

「広津さんから携帯借りて、樋口さんに掛け合おうと」

「樋口君のことも・・・」

(ニコッ)

(・・・・・・)

「ーー行くぞ、愚図ども」

「・・・チッ、派手に暴れられると思ったのによ！」

「・・・」(ジーーーー)

銀ちゃんがめっちゃ見てくる。。

そうして黒蜥蜴達は探偵社から去っていった。









「おいジィさん！ なんで引いちまったんだよ⁉」

「分からないのか立原ーーーー？」

「・・・」

「あ？」

はぁ、

全く呆れたものだ。

「死を目の前にした人間は、少なからず動揺する。
一般人なら尚更・・・」

「・・・」

「・・・」

「だが彼女は一瞬たりとも動揺などしなかった。
ましてや死をあっさりと受け入れた、光のある目で。ここまで言えば分かるな？」

「・・・厄介だな」

「あぁ、私も久々に恐怖を感じた。
あれはまるでーーーー」







昔の太宰君のようだ。

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