二つの炎【REBORN】 (ページ7)

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-6-入隊試験ページ7

「A、今からお前には試験を受けてもらう」

「しけん…？」

「そうだ」

Aを膝から降ろし、立ち上がるザンザス。

「カス鮫とベルが相手だ」

「…なに、するの？」

「2人と戦え」

金色の目がじっとザンザスを見つめ、そして、1度だけ頷いた。

「わかった」

その返事に薄く口元を上げると、こっちへ来いと言って部屋を移動した。

「う"おぉぉおおおおいっ！！ホントにいいんだなぁ！！！」

「ししっ、俺ら2人でこんなガキの相手とか…こいつ、死ぬぜ？」

訓練室へ移動した一行。スクアーロとベルから少し離れた所に、彼女は立っていた。

「……」

「あの子…本当に大丈夫なの？あんな体じゃ立ってるのもやっとよぉ？」

ルッスーリアの言うように、Aは先程お粥を食べただけで、ここへ来る時も足元がおぼついていた。

「…始めろ」

「ガキ相手にやんのは気が乗らねぇがぁ…行くぜぇえ！！！」

剣を一振し、Aへ一気に突っ込んでいくスクアーロ。その目は敵を倒す目に変わっていた。
貪欲な、鮫のように……

「ししっ♪相変わらず暑苦しいやつ…ま、王子は王子のやりたいようにやるけど…なっ！！」

そしてベルは手に持ったナイフたちをAへと放つ。

「……」

Aは自らへ襲いかかるそれらをただじっと見つめていた。

「あの子、何もしないつもりなのっ！？死ぬわよっ！？」

「力の差に諦めたか」

「フンッ…そんなのをボスが連れてくるはずがない。何か絶対にあるはずだよ」

と、マーモンは何も言わず、ただじっと彼らを…いや、Aを見ているザンザスをチラリと一瞥した。

「う"おぉぉおおいっ！貰ったァ！！！！」

「ーっ…！」

スクアーロの刃がAの腕を切り裂き、そして畳み掛けるようにベルのナイフが身体中を引き裂く。

「う"おぉおおい！これじゃ勝負になんねぇぞぉ！！」

「王子もう面倒くさくなってきたんだけど……」

その時、ベルとスクアーロの頬に赤い線が伸びた。

「……フン、きたか」

ボウウッ！！

2人の後ろに、巨大な橙の炎の華が咲き誇った。