-23-侵入 ページ27
ボンゴレ本部内は騒然としていた。
深夜の急襲。相手も分からぬまま構成員達は武器を手に取り守備配置へと着く。
「おい、一体何事だ！！」
「分からん…突然城一帯に攻撃が……」
「くそっ…どこのマフィアだ…！！」
「さて、どこのマフィアでしょう…？」
その時静かな声と共に闇夜から姿を現したのは炎を纏う剣と冷たく青く突き刺さる剣。
「余所見してちゃダメじゃない…！！」
「う"ぉぉおおいっ！俺はこっちだァ！！」
声一つあげる間もなく切り伏せられた見張りを見下ろす影…それは、スクアーロとA。
「え、弱っ……」
「所詮寄せ集めの雑魚だ…俺たちの的じゃねぇ」
そして、XANXUS。
「行くぞ」
二人の剣士を連れ、憤怒の王は本城へとその足を踏み入れた。
そして他の地点でもヴァリアーの猛攻が始まっていた。
-1F･東通路-
「おい！こっちだ！！外への入口を固めろ！！」
「他の隊も誘導しろ！絶対に中へ入れるな！！」
鳴り響く非常ベル。
通信機で連絡を取り合い、わらわらと動き回る構成員。と、そこへやってきた1人の黒ずくめ。
「誰だっ！？」
「お前は確か…ヴァリアーの……」
「なんだ味方か…脅かすなよ」
警報ベルが鳴り止む。
自分を見て警戒を解く構成員に、赤ブチのサングラスがキラリと光る。
「おい、お前…敵を見なかったか？」
「んふ♪見たわよ」
「本当か！何処にいる！？」
口元の笑みが深まったその瞬間、構成員たちの急所へ容赦無く打撃が撃ち込まれ黒ずくめは反対側へと飛び越えた。
「貴様っ…何故っ……！！」
「ぐはっ…」
「んふっ♪」
黒ずくめ…ルッスーリアは崩れ落ちる音と共に立ち上がり、彼らに投げキスを送ると更に奥へと進んで行った。
(ボス達今頃どの辺かしらねぇ…？)
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作者名：紅雪 | 作成日時：2019年4月7日 3時
