辻村の憂鬱10 ページ19
私がそういうと綾辻先生はフンと横を向いて言った。
綾「俺が放任しているわけがないだろう。Aの外出は俺の命令がない限りないし、
何があろうとも生きて帰れと命令してある。
最優先命令だ」
辻「………綾辻先生って…………………小学生の時好きな女の子いじめてたタイプですよね。
なんていうか、独占欲………」
綾「何か言ったか」
辻「なんでもありません」
Aさんが絶対に自分から離れていかない自信があるのか。
綾「今日の外出は俺がアップルパイが食べたかったからな、林檎を買いに行かせただけだ。
辻村君も食べるといい。3時に焼きあがりだ」
焼きたてのアップルパイ。
サクサク熱々。
思わず唾を飲み込む。
絶対美味しい…………………これは食べないと損だよね。
辻「ぜひいただきます」
監視中に相手が出してきた食べ物を口にするのは油断そのものだが、私の理性はいとも簡単に食欲に負けた。
Aさんは器用にするする林檎を剥いていく。
手先が器用な人なんだなあ。
料理もできるし、もしも6年前傀儡殺人事件に巻き込まれていなかったなら今頃は知り合った男性と結婚して幸せに暮らしていたのかもしれない。
整った横顔を見ながら考えた。
−−−−−−−−−−この人は、どんな人だったのだろうか。
手を汚してしまう前は、どんな人だったのだろう。
パソコンに手を伸ばし、特務課に問い合わせる。
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乾 巽(プロフ) - 赤珠さん» 同い年ですね! (2019年8月17日 21時) (レス) id: a46352e6e0 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - 乾 巽さん» 同い年……オーマイガァー (2019年8月17日 20時) (レス) id: 8dc3cc174c (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 赤珠さん» ありがとうございます、そんなこと言われたの初めてです。因みに年は今15です (2019年8月17日 11時) (レス) id: c1b6b5f4c6 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - 文才力の塊……。その文才わけてください← この小説とても面白くて大好きです!!私も作者様と年変わらないと思うので……羨ましいです……。 (2019年8月17日 11時) (レス) id: 8dc3cc174c (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - ありがとうございます、頑張りますね (2019年8月10日 10時) (レス) id: c1b6b5f4c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:乾 巽 | 作成日時:2019年1月23日 16時