四角関係

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『教えてあげようか？全部』





雄登の問いにゆっくりと頷く






『好きじゃなかったんだよね、最初から』




『御前が浮所のこと好きだって知ってたからこれで堕とせたら面白いかなってね』





頭を鈍器で殴られたような感覚に陥る




『そしたらAってば俺の事利用し過ぎだし俺から好意受けてる優越感に溺れながらまだ浮所の事求めちゃってさぁ』




「利用って、それは雄登が…! 」



『俺が何？罪悪感も無くのこのこ俺の部屋来て抱かれてんのは御前だろ？』




『多幸感に見舞われ過ぎて周りなんて見る余裕無かった？』




「違う…私…」




『知ってるよ、全部』




ハスキーな飛貴の声がその場を制しては私の目の前まで来て視線を合わせるようにしゃがんだ






『俺の事が好きなのも、那須とそういう関係持ってたのも』




「でも…飛貴は咲紅が好きだから…」





『咲紅？別に好きじゃないよ』




『ちょっと可愛がったら懐いて来たから利用してるだけ』




『好きなんだよね、Aの苦しそうな表情』





にやりと笑っては私の唇を飛貴の親指が伝った



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