じゅうににんめ【12-2】 ページ41
あの手紙にあった男というのが彼なのか。
そんなことをグルグルと考えながら彼を連れて家に帰る。
突然の知り合いの訪問に仲間である彼らはやはり嬉しそうだった。
5「せんせーは小さくならなかったの?」
12「おう」
3「なんでなんだろうな、先生も小さくなればよかったのに」
12「どういうことだそりゃ」
6「ちょっと!無視しないでよー!」
12「いや、無視はしてねぇよ」
1「ごめんね、とりなん先生」
12「いやいや、いいんだが先端は大変だったな」
それはもう帰ってきた飼い主に群がるペットたちのようで。
《…楽しそう》
その言葉が1番、今の彼らを表現するに相応しい言葉であることは間違いない。
12「…で、だ」
そう、切り出したとりなんさんは先程見せていた楽しそうな笑みを潜め、
12「こいつらを、俺に譲ってくれないか」
『…どうして、ですか』
12「俺なら、こいつらのことを理解しているし、何より、元の姿に戻してやれるかもしれない。だから」
『、私だって!!出来るかもしれないじゃないですか!』
思わず、声を荒らげてしまった
すると、とりなんさんは私に先程の柔らかい笑みを見せ、
12「お前の言いたいことは充分わかる。けどな、こいつらと1番立場が近いのは俺だ。だからこそ、わかるってこともあるもんだ。だから頼む。こいつらを、俺に」
譲ってくれ。
そう言って頭を下げた。
心配そうに彼らが私と彼とを交互に見やる。
『…そう、ですか。…、私は』
ラッキーカラー
あずきいろ
101人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
汀(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…!!これからも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - !!見られていたなんて恥ずかしいです!!汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません!とても嬉しいお言葉をありがとうございます!実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました!!ぜひ次作もよろしくお願い致します!! (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます! (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:汀 | 作成日時:2018年7月16日 20時