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じゅういちにんめ【11-2】 ページ36

タラチオくんが来て2日が経った。
蓋が開かないことは予想していたけど。


家に帰るとmegaちゃんが、瓶の前で一緒に歌っていたところに当たったことがある。


隠れて見ていたけれど、向こうからの声は聴こえないなりに楽しそうで。だけどmegaちゃんは少し寂しそうで。


だから、彼女が離れてからタラチオくんの瓶の近くに寄ってみたんだ。


こつり


そう音をたてると、彼は気付き寄ってきてくれた。

『タラチオくん』

こくり、と頷く。

『megaちゃんと、仲良いの?』

こくり。

『そっか…瓶の蓋、開けてあげたいんだけどね』

少し悲しそうな顔。

『そうだよね、ごめんね。もう少し、私の方で頑張ってみるからさ』




そう言って席を外す




瞬間

ぎぅ

『…え、』

ぎぃ、ぎ




ぽこん




そんな軽い音と共に瓶の中から現れたのは、


11「いてて…よいしょ、やっと…やっと出られた…」


タラチオくん


『…タラチオくん?』
11「おぉ、名前は聞いてますよAさん。どうもタラチオです。これからよろしく」


見た目の厳つさから想像出来ないくらい小さい、けれどよく通る声。丁寧な言葉。


11「あ、あいつら煩かったでしょう、すみませんね。前からあぁなんですよ」
『あ、いや、そんなことは無かった…です』
11「ふ、ハハ、無理に敬語じゃなくていいんですよ」
『そ、それならタラチオくんも敬語じゃなくていいよ』
11「そうか、んじゃあ、これでいいかな」
『うん、』
11「じゃあ、タラチオくんもやめようか。なんかむず痒くてな」
『そ、そう…?』
11「タラチオとかタッチンとかチオニキとか色んな呼び方されてる好きな呼び方でいいよ」
『…じゃあ、チオニキ、で…』
11「じゃあ俺もAちゃんで」
『これから、よろしくね。チオニキ』
11「おう、よろしくなAちゃん」





6「っあー!!!!タラチオーー!!!!!」
11「お、mega、久しぶり」
6「Aちゃん!!出たなら教えてよ〜!!」
『ごめんね…意外と話しちゃって忘れてた…』

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(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…!!これからも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - !!見られていたなんて恥ずかしいです!!汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません!とても嬉しいお言葉をありがとうございます!実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました!!ぜひ次作もよろしくお願い致します!! (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます! (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年7月16日 20時

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