じゅうにんめ【10-3】 ページ34
謎に倒れ、その夜、せんたんに猛説教を食らった日から、数週間。
愛ゴリと、とりのやり取りが何となく聞こえてきた。
10「…殿、元気かなぁ」
4「…師匠なら元気でしょ、多分」
…とりに師匠と呼べる人が居たのか。
というか、愛ゴリには殿って呼ばれてんの?
え、ちょんまげしてるの…?
4「あ、Aちゃん、おはよう〜」
10「おぉ、Aちゃんか。おはよう」
『…おはよう、あの、殿って、誰?』
そう聞くと顔を見合わせた2人は懐かしそうな顔をしながら話してくれた。
4「殿って言うのは渾名でね?まぁ、元の名前も渾名なんだけど。はんじょうって人のこと」
10「二人称のイカすゲームがめちゃくちゃ上手くてよォ?とりっぴぃなんかは師匠って呼んでんだぜ?」
『へぇ…その人も小さいの?』
4「…いや、多分、違う。きっと、今も騒ぎながらゲームやってるよ」
10「…おっきくなったら、また一緒になな湖さんも交えて4人でゲーム、やりてえなぁ?とりっぴぃ?」
4「うん、そうだね」
そんなことを言われてしまえば、大きくなんてならないで、なんて言えるわけなくて。
『…じゃあ、早く解決策、見つけなきゃね』
そう答えるしかなくて。
いつまでも私はこの子達が小さいままだと、思っていたのがとても残酷な人間だと。
だけど、ふと私の表情が
10「でもよぉ?Aちゃんの料理、めちゃくちゃうめぇし、もう少しここに居てやっても、良いかもなぁ?」
なんて言うもんだから。
『…ありがとう』
って、言っちゃったんだ。
メモ10
愛の戦士
ひょろっと背の高い男の子
言葉の端々に煽りが見られるが、自分はまだあまり言われない。他の子達は言われてるみたい。
それでも優しいことはよく分かる
とりと仲が良く、一緒にいることが多い
いい子
10「…Aちゃんさ、昔の、俺達の知り合いに似てんだよなぁ」
『知り合い?』
10「おう、名前もAちゃんと一緒、綺麗な肌した子だったんだけどよォ?ある日を境にパタンと見なくなってなぁ?」
4「確かに。その子が居なくなってからはんじょうさんと仲良くなったから、多分Aちゃんのこと知らないけどね」
『…同じ、名前?』
4「うん、Aちゃんと同じ名前」
『…そういえば私、店長の名前、知らないや』
ラッキーカラー
あずきいろ
101人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
汀(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…!!これからも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - !!見られていたなんて恥ずかしいです!!汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません!とても嬉しいお言葉をありがとうございます!実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました!!ぜひ次作もよろしくお願い致します!! (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます! (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:汀 | 作成日時:2018年7月16日 20時