よにんめ【4-2】 ページ13
『ただいま…』
1「おかえりなさい」
2「おかえり、Aちゃん」
3「おかえり!」
こうして、帰った時に声が返ってくるのがどんなに幸せなことか…。
『これが、もう少しで4つに増えるんだね〜、いいねぇ…賑やかになる』
2「何が?」
『ん?ただいま〜って言ったらおかえり〜って帰ってくるじゃない?それがこれからも増えて賑やかになるのが楽しみなんだ』
1「へぇ、じゃあAは子供とか好きなの?」
『子供…は、好きかもしれない、ちっちゃい子とかを見てると自然と口角あがるよ』
3「んん、そうかぁ?俺はあんまり好きじゃねぇな」
2「俺もだわ」
1「うーん、僕は手のかかる子供は嫌いだね」
『そっかぁ…』
そんなことを話しながらリビングへ。
窓の近くにはとりっぴぃくんの入っている瓶が。
嬉しそうに瓶にわちゃわちゃと近付く3人。
とりっぴぃはこちらに気付き私に手を振ってから3人へと近付いた。
『仲、いいね』
2「そらぁ、仲間だったもんなぁ」
1「まぁ、最初は僕が集めたんだけどね」
3「とりっぴぃは良い奴だからな」
それを聞いて瓶の中のとりが嬉しそうな顔をしている。
それを見つけたにどみんがとりっぴぃを茶化し、ズズもそれにのっかる。
せんたんと私はそれをそっと見ている。
それが、とても心地好くて。
『…せんたん』
1「なに?」
『…ありがとうね』
1「…うん」
そんなことを言いながらわちゃわちゃを見ていたら
きぃ
と
『あ…』
1「蓋、開きそうだね」
2「Aちゃん!」
3「Aちゃんの手で開けてあげなよ!」
そう、ズズに言われてオズオズと瓶に近付き、そっと蓋を捻る。
きゅ
と音を立てて何の弊害もなくその蓋は開いた。
急いで瓶をお風呂場に持っていき、洗面器にそっと中の水とメダカと水草、とりっぴぃを瓶から出す。
はくはくと、口を開閉していた彼をそっと掬い上げると、私を見上げるとりっぴぃ。
そして、ほっとしたようににっこりと微笑んだ。
『…あざとい』
4「え、なにそれ!」
『ふふ、初めまして』
4「初めまして、Aちゃん。俺はとりっぴぃ」
『知ってるよ、とりっぴぃ』
4「ふふ」
『これから、よろしくね』
4「よろしくね、Aちゃん」
3「とりっぴぃーーー!!!」
4「うわ、ズズくんうるさ」
2「ザザうるさいよ」
1「うるさいから静かにしてジジ」
3「いやズズだよ!」
『ふふ、賑やかだねぇ』
3「Aちゃん助けて!」
『頑張れ〜ズズ〜!』
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汀(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…!!これからも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - !!見られていたなんて恥ずかしいです!!汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます!! (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません!とても嬉しいお言葉をありがとうございます!実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました!!ぜひ次作もよろしくお願い致します!! (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます! (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汀 | 作成日時:2018年7月16日 20時