言い逃れ ページ2
＿＿＿＿＿
♪♪
「誰…？え、うあっ」
「ごめんね、紫音ちゃん。」
咄嗟に吹雪は扉を開けて自室に紫音を押し込み、何食わぬ笑顔で振り向いた。
「おはよう、稲森君。」
「吹雪さんって、妹もいたんですか？弟がいるのは知ってたんですけど。」
「い、妹……？」
不味い、見られていた。
稲森には申し訳ないが、流石に一から事情を話す訳にはいかない。
動揺せずにしらばっくれる。これが土壇場で吹雪のとった決断だった。
「僕には弟しかいないよ。気の所為じゃないかな。」
「あれ？確かに小さい女の子を見た気がしたんだけどな…。」
「この宿舎に小さい子は入れないからね。」
「あ、そうか…。すみません、多分俺の見間違いでした！」
それじゃあまた！と最後まで元気はつらつと話し終えると、稲森は何も疑わずに自室に戻って行った。
かなり苦しい言い逃れだったけれど、相手が純粋無垢な稲森で助かった。
安堵の息をついて引き戸を開けると、すぐ目の前に紫音が突っ立っていた。
「大丈夫だった？」
「ああ。騙すような形になってしまったけど、何とかバレずに済んだよ。」
「そっか。」
暫く部屋で大人しくしていると、食堂から氷浦が戻って来た。
やっと食べられる！とはしゃぎかけた紫音だったが、吹雪に制されて今度は慎重に移動した。
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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます！最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年4月7日 18時
