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恐怖と嫉妬と混乱と ページ18

手紙一面には
主という文字が
びっちりと並んでいた

『何これ…』

「どうしたの?」

手紙を見て怯える私に気づいたのか
みっちゃんが覗き込んできた

「…なんか思いが伝わってくるね」

『でも、怖いよ…』

読まなければ良かった

何も知らなければ良かった

そうすれば…
今まで通りに接することが出来たのに

『明日が怖い、長谷部が怖い』

「主…」

手紙を握りしめ
恐怖に怯える


「大丈夫だよ」

『みっちゃん…』

私を優しく抱きしめ
落ち着かせようとしてくれている


『なんでみっちゃんはそんなに優しいの』

私が空腹の時は美味しいご飯を用意してくれて
泣いている時は優しく撫でてくれる

困った時はいつも助けてくれた

「なんでって…」

『っ…?!』

言葉を詰まらせたと思いきや
急に顔を引き寄せられキスをされた

「主が好きだから」

互いの口が離れ、好きだと伝えられる

「主が好きだからこういう事するんだよ?」

肩に顔を埋め、強く抱きしめる

みっちゃんの髪が首に当たり
少しくすぐったい

「あーあ、今まで我慢してたのにな…」

『我慢…?』

「そう」

体を離し、私と向き合う

「ほんと妬けるよね」

『誰に…』

「誰って…長谷部君だよ」

長谷部?

「まさか、気づいてないの…」

いつもより声のトーンが低いみっちゃん

こんなみっちゃん知らない…

「主ってば、いつも長谷部君にベッタリでさ
少しも僕のことを見てくれはしない」

違う…
ただいつも傍に長谷部がいるだけで…

「邪魔なんだよね、長谷部君が」

『えっ…?』

じゃあ、あの時反応が薄かったのも
そのせい?

『でも、みっちゃん長谷部と仲良かったよね…』

「僕が長谷部君と仲がいい?」

『うん、いつも一緒にいたじゃん』

「なにかの間違いじゃないかな」

フッと鼻で笑うみっちゃん

「彼とは牽制してただけだよ」

牽制…

「お互い、主に近づかせないためにね」


そんなの知らなかった…






「長谷部君がいない4日間は楽しかったね?主」

腰に腕を回し
耳元で囁く


彼の問いかけに答えられず
私はただ黙っていた


だって、正直楽しかったから

でも、それを言えば彼の思うつぼ


彼は…天使の仮面を被った悪魔だ

感情→←主



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(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます!素敵な作品だなんて光栄です>_<こちらこそ読んでいただきありがとうございました!! (2017年12月22日 22時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 連載お疲れ様でした!ヤンデレ大好きなので悶え苦しみながら見させて貰いました!!素敵な作品を有難う御座いました(*´∀`*) (2017年12月22日 22時) (レス) id: a57b441503 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木野真奈さん» 無事に完結いたしました!はは…やりかねませんねwありがとうございます! (2017年12月20日 17時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)
木野真奈(プロフ) - 来れなかった間に終わってた・・・なんか、主さんが消えた後でショックすぎてみっちゃんが手当たり次第折りそうで怖い・・・お疲れ様でした次回作も読ませていただきます (2017年12月20日 16時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 有里雨さん» ありがとうございます!次作も頑張らせて頂きますね!こちらこそありがとうございました(*^^*) (2017年12月19日 0時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年11月2日 17時

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