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うどん ページ14

その日は部屋で過ごした

一歩も部屋から出ず、食事も摂らなかった

もちろん、刀剣男士達からは心配された


でも、彼らの顔を見る事は出来なかった

もし関われば
長谷部に斬られてしまうから

『またいつもの日々に戻るのかな』

彼らと触れ合えず
ただ、長谷部に束縛される日々

今まではそれが当たり前で
どうってことなかったけど

長谷部のいない本丸で
幸せを噛み締めてしまった以上

とても辛い


折角、仲良くなれるはずだった機会も
無駄になってしまった


『なんで…』


どうして…長谷部は


今は彼が怖くて仕方がない

どうか修行から帰って来ないでと願ってしまう


審神者なら全てを受け入れるべきなのに
それがどうしてもできない

「ダメな主でごめんね…」

こうなってしまった長谷部にも

他の子達にも謝りたい


ごめんね…


1人膝を抱え
薄暗い部屋で泣いていると

部屋を叩く音が聞こえた

「主、ご飯持ってきたよ
朝から何も食べてないでしょ?
力抜けちゃうよ」

みっちゃん…?

「…入るね」


部屋の襖を開け
お膳を持って中に入ってきた

『外に置いといてくれればいいのに』


「それじゃあ、主食べないでしょ?」

困ったように笑うみっちゃん

「全く…電気くらい付けなよ」

『ごめん…そんな気力もなくて』

明るくなった部屋に
目をぱちぱちさせる

「そっか…なにか辛い事があったんだね」

みっちゃんが優しく背中を撫でてくれた

それにまた涙腺が緩んでしまう

「主、お腹空いたでしょ?
主が食べやすいように
うどんを作ったんだけど
美味しく出来たんだ」

私のために…

『ありがとう…』

いただきますと手を合わせ
うどんを口に運ぶ

「どうかな…?」

『美味しいよ』

「良かった…また後で片付けにくるから
ゆっくり食べててね」


気遣ってくれたのか
立ち上がり部屋を出て行ってしまった

『ありがとう』

彼に感謝の言葉を一言伝え
作ってくれたうどんを食べる


うどん…昔熱を出したときに
長谷部が作ってくれたな…


今食べているうどんは


その味に少し似ていた

束縛→←責任



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(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます!素敵な作品だなんて光栄です>_<こちらこそ読んでいただきありがとうございました!! (2017年12月22日 22時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 連載お疲れ様でした!ヤンデレ大好きなので悶え苦しみながら見させて貰いました!!素敵な作品を有難う御座いました(*´∀`*) (2017年12月22日 22時) (レス) id: a57b441503 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木野真奈さん» 無事に完結いたしました!はは…やりかねませんねwありがとうございます! (2017年12月20日 17時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)
木野真奈(プロフ) - 来れなかった間に終わってた・・・なんか、主さんが消えた後でショックすぎてみっちゃんが手当たり次第折りそうで怖い・・・お疲れ様でした次回作も読ませていただきます (2017年12月20日 16時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 有里雨さん» ありがとうございます!次作も頑張らせて頂きますね!こちらこそありがとうございました(*^^*) (2017年12月19日 0時) (レス) id: a4f3ccf7ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年11月2日 17時

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