【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】弐

捌拾陸 ページ39

時透無一郎
不死川実弥
悲鳴嶼行冥
AA
不死川玄弥

以上5名により、上弦の壱を撃破。



胡蝶しのぶ
栗花落カナヲ
嘴平伊之助
我妻善逸
獪岳

以上6名により、上弦の弐を撃破。



冨岡義勇
煉獄杏寿郎
竈門炭治郎

以上3名により、上弦の参を撃破。



伊黒小芭内
甘露寺蜜璃
宇髄天元

以上3名、上弦の肆と交戦。


いずれも死者0名。









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「夜明ケマデ1時間10分！」

鴉が大きな声で鳴いた。
まだ20分しか経っていないのか。

舐めてたわけじゃない。
けれど、鬼舞辻無惨の強さは、想像を超えていた。

『夜の呼吸 参ノ型＿＿極夜渦』
「ッ、助かる！」

必死に互いを庇い合う。

柱はみんな生きている。
上弦との戦いで負った傷も軽いものが多かった。
だから原作での戦いよりもずっとか楽ではあるのだろう。

でも、無惨は異次元の強さだった。

擦り傷でも追えば一発で死ぬ。
速さが段違い。

一瞬でも気を抜けば、気付かぬ間に死んでしまう。

ふと、まだ余裕な表情の無惨の目線が私に向けられる。

「産屋敷を爆発から逃がした女…」

思い出したぞ、と呟いた。

何を。
そう思った瞬間、無惨の全攻撃が私1人に集中する。

無理だ。突然の事で捌ききれない。
柱達も急な行動の変化に動けていない。

『いっ…！』
「A！！」

煉獄さんの声がした。
私は地面に叩きつけられる痛みを感じたと同時に、手足が拘束されていることに気づく。

柱たちは助けようとしてくれているが、無惨の攻撃により近づけないようだった。

「お前、沙夜の血を引いているな」

率直に言おう。誰それ。

「顔立ちがそっくりだ。腹立たしい。
あの女、この私が鬼にして更には愛してやったというのに…。
逃げた挙句に他の男の子供を産んだとでもいうのか」

何の話だよ。
その沙夜さんの子孫が私って言いたいのか。
てか逃げられたんだ。ざまぁ。

「見たところ、お前にも鬼の血が混じっているようだが…薄い。薄すぎる。あの女、逃げてから人間に戻ったな」

鳴女より便利な能力だったのに、と残念そうな顔をした。

なるほど、話が見えてきた。
纏めるとこうだ。

鳴女のような空間を操作する系の異能を持つ女性の鬼、沙夜さんがいた。

無惨は沙夜さんを愛していたにも関わらず逃げられてしまった。

逃げた先で沙夜さんは人間にどうにかして戻り、身篭った。その子孫が私だと。

…もしかして、その逃げた先が私がいた世界なんじゃないか？

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