【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】

肆拾伍 ページ47

そうして1年半程が経ち。

「鬼を連れた鬼殺隊員っつうから派手なヤツを期待したんだが…」

地味なやろうだなおい、と音柱。

「なんだこの人た…」
「口を挟むなバカ野郎！
誰の前にいると思ってんだ、柱の前だぞ！」

隠が炭治郎の頭を抑えた。
もうちょい優しくしてあげなさいな…。

「ここは鬼殺隊の本部です。
あなたは今から裁判を受けるのですよ、竈門炭次郎君」

そう、これから行われるのは、鬼を連れていた竈門炭治郎の裁判。

「裁判など必要ないだろう！
鬼をかばうなど明らかな隊律違反！我らのみで対処可能！鬼もろとも斬首する」

炎柱 煉獄杏寿郎。


「ならば俺が派手に首を斬ってやろう！誰よりも派手な血しぶきを見せてやるぜ、もう派手派手だ」

音柱 宇髄天元。


(えええ、こんなかわいい子を殺してしまうなんて胸が痛むわ苦しいわ)

恋柱 甘露寺蜜璃。


「ああ、なんというみすぼらしい子供だ、かわいそうに」

岩柱 悲鳴嶼行冥。


(何だっけ、あの雲の形、何ていうんだっけ？)

霞柱 時透無一郎。


「そんなことより冨岡はどうするのかね？
胡蝶めの話によると、隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分する、どう責任を取らせる？どんな目に遭わせてやろう」

蛇柱 伊黒小芭内。


「なんとかいったらどうだ、冨岡」
「…」

水柱 冨岡義勇。


「処罰は後で考えましょう」

蟲柱 胡蝶しのぶ。



…ぬぅん原作！！
感動だわ…。

しのぶさんが炭治郎に水を飲ませ、事情を聞く。

「鬼は妹なんです！」

誰も食べたことがないしこれからもないと。
傷つけることは絶対にないと。

だがそれを簡単に信用する柱ではない。

「これからも食わないことを口先ではなくド派手に証明してみせろ」

尤もな言い分だ。
証明できなければ、認めることは出来ない。

『まぁ、少し待ちましょう。
炭治郎君がここにいるということは、お館様がお呼びになったということ。
勝手な処分は如何なものかと思います』

殺そうと言っていた煉獄さんや宇髄さんはそれもそうか、といった感じだ。

原作通り進むと思うが、私というイレギュラーがいるため分からない。
なんとしてでも炭治郎と禰豆子を生かさなければ。

「妹は俺と一緒に戦えます、鬼殺隊として、人を守るために戦えます！」

「鬼を連れたバカ隊員ってのはそいつかい？一体全体どういうつもりだ？」

風柱 不死川実弥。

その手には箱がある。
禰豆子が入った箱だ。

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