【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】

弐拾肆 ページ26

あの後鋼塚さんは「いいもんが見れた！」とご満悦でお帰りになられました。

まぁ折ったら殺すと脅されはしましたけど。怖かったよ、うん。

「カァ！伝令！
北北西ノ街デ、行方不明者ガ相次グ事件！」

そして早速鎹烏が任務を持ってきたようだ。
急いで隊服に着替え、刀を携える。
厄除の面も懐に入れてある。

よし、と自分の身なりを確認した時、鱗滝さんに呼び止められた。

「これを着ていきなさい」
『これ…』

手渡されたのは羽織だった。
黒と青、紫がベースの色で、所々に黄色の三日月が散りばめられている。

私に似合いそうだと、用意してくれていたらしい。

『ありがとうございます…！』

嬉しさでまた泣きそうだ。
涙をぐっと堪えて、すぐさま羽織に腕をとおした。

『行ってきます！』
「ああ、気を付けて行ってこい！」

そうして送り出された初任務。
烏の誘導に従い、北北西へと向かうのであった。




北北西ってどっち？

弐拾伍 《煉獄視点》→←弐拾参

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す