【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

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「ちょいちょいちょーーーい？それじゃあナーガは、気づいてたのになーんにも言わなかったわけ？」

バランスの言葉に私は首をガクガク振った。

「それは…言わなくても、平気だと思った、から。」
「うそ〜…。」

私と、なぜかハミィが揃って肩を落とす。

「莉乃は何をしていても可愛い。だから、言わなくても平気だと思った。」

ナーガのしっかり伝えられた言葉に、私は驚いてしまった。

ちゃんと気づいてくれてた。可愛いとおもってくれてた。そう思ってくれてることに私が気づかなかっただけで。

「なんだ…なぁんだ…！」

ナーガの手をぎゅっと握って、私は目を合わせる。

「ナーガ、気づいてくれてたんだね。ありがとう。これからは…言ってくれると嬉しい。私は、言ってほしいタイプの人間だから。」
「わかった。」

こうして私とナーガは無事に仲直りをして、日々の騒がしさが戻ってきた。







後日のこと。

「なぁハミィ。あいつら何やってるんだ？」
「あぁ、ラッキー。莉乃がね、『ナーガが直球すぎる！』って照れながら怒って、ケンカになって、ナーガ絶賛落ち込み中。」

「わからない…言われた通り言葉で伝えているのに、なぜだ…。」
「ナーガ〜、ちなみにだけど、なーんて言ったの？」
「バランス……。『やっぱり莉乃は何を着ていても可愛い。花のように美しいし、その儚さはまるで妖精のようだ…。』と。」

「ナーガ、そんな言葉どこで覚えてきたんだい…？イタリアンシェフが中華料理を作ってるくらい違和感があるよ…。」
「あれぇ？ボクちんが貸した恋愛小説、もしかして悪い方向にいかされちゃった？」

「「「元凶は司令か！！！」」」

オリオン号に平和なカップルが誕生するまで、もう少しかかりそう。

〇医者彼氏のnursing【K/貴利矢】→←伝えたいことは言葉で【S/ナーガ】

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