お粥ぐらいなら ページ15
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ガチャッ。
扉の開く音で目が覚めた。
『出久、おかえり。』
「ただいま。起こしちゃった？ 体調どう？」
『別に大丈夫だよ。まだちょっとしんどいかな。』
「そっか。何か必要な物ある？」
『飲み物欲しい。喉乾いた。』
「分かった。ちょっと待ってて。」
そう言い、冷蔵庫に入ったスポーツドリンクを持って来てくれた。
『お母さんは？』
私は出久が持って来てくれたスポーツドリンクを飲みながら聞いた。
「おばあちゃんが体調崩しちゃったらしくてお見舞いに行ったんだって。だから、明日まで帰って来ないみたい。」
『そうなんだ。大丈夫かな？』
「さっき電話したら大した事無かったから大丈夫だって。」
『そうなんだ。良かった。』
「明日休みだし、僕が看病するから何か用があったら言ってね。」
『ありがとう。』
出久は部屋を出て行く出久の背中を見届けながら、自分の瞼が重たくなる気がした。
次に目が覚めたのは翌朝だった。出久が部屋の隅で体育座りになって膝に教科書を置きながら眠っていた。
『出久、起きて。そんなところで寝てたら私の風邪移っちゃうよ。』
私はベッドから出て、出久の肩を揺らした。
「……寝てたんだ。Aが心配で様子を見に来たら寝落ちしてた。」
『わざわざありがとう。』
「どういたしまして。朝ご飯食べれる？」
『うん。いっぱい寝てたからお腹空いた。』
「はいどうぞ。」
『ありがとう。』
出久は私に首に手を回すように促した。私はその言葉に甘え、出久の背中に体重を預けた。
ダイニングの椅子に降ろしてもらい、出久がキッチンに立っている様子を見ていた。
『出久、ご飯作れるの？』
「お粥ぐらいなら。多分……。」
出久は自信無さげに言った。
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もーりーふぁんたじー - 続きが気になる終わり方だ……。 (2020年3月26日 23時) (
レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
はるちこ(プロフ) - るーうさん» コメント、ありがとうございます。心が温まるなんて素敵なコメントを頂けて嬉しいです。最後までこの小説に付き合って下さり、ありがとうございました。 (2019年8月19日 0時) (レス) id: 8177e20443 (このIDを非表示/違反報告)
るーう - 『ありがとう 』ではとても、心が温まりました。応援してます!頑張ってください。 (2019年8月16日 18時) (レス) id: 9a705ef9bc (このIDを非表示/違反報告)
はるちこ(プロフ) - ヨシさん» コメント、ありがとうございます。初めて他の方からの感想を聞けてとても嬉しいです。過去編はもうすぐ終わり、日常を描いたり、少しシリアスな話も織り込んでいこうと思っています。楽しみに待って頂けると幸いです。 (2019年7月18日 19時) (レス) id: 8177e20443 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 優しくて、少し悲しい物語ですね…！めっちゃそういうの好きです！更新頑張ってください！ (2019年7月18日 17時) (レス) id: f7869a3f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるちこ | 作成日時：2019年7月16日 0時
