ねぇ、だいすきだよ。Daiki.A

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ポーン






ポーン









私はテニスサークルにまた来ていた。









侑李には絶対1人で行くなって言われたけど、


ちゃんと心配して言ってくれているのは分かっているけれど、


もう一度自分の目で確かめないと。



自分の好きな人の事なんだから。









1人だから心細いし、用事を済ませたらすぐに帰ろうと思ってテニスはせずに大貴くんを探していた。









侑李と試合したテニスコートの後ろの森。







その奥の奥にあるベンチ。








少し気味が悪くて、人目につかない場所。








誰もここにベンチがある事なんて知らないんじゃない？







でも私はその秘密基地を知ってしまった。






ずんずん進んでいく。









やっぱり。





やっぱりそこに大貴くんはいるんだ。









伏し目がちな目で、





少し乱暴に女の子と舌を絡め合う





大貴くんが。









しかも、この前見た女の人じゃない。









でも共通点がある。







この前の人も今楽しそうに口を合わせている彼女も揃ってとても綺麗な大人の女の人だ。









自分の目でもう一度確かめたい。





そう思って来た私だったけれど大貴くんの遊んでいる姿は何回見ても慣れない。






大貴くんはそんな人じゃないって、まだ心のどこかで期待してたんだ。









「あれ〜？この前のへたっぴちゃんじゃん。」

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