ねぇ、だいすきだよ。Daiki.A

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あや「いらっしゃいませ」



疲れきった身体に渇をいれて、振り絞るように声を出す。



大貴「いらっしゃいませ、、」



マニュアル通りに私の声に続く彼の声もまた気だるけそうだ。



それも無理はない。



だってここは深夜の居酒屋。



私はいつも昼間大学に通い、夜はここでバイト。


親に無理を言って一人で上京してきたのだからこれぐらいのバイトは仕方がなく、学問と両
立しながから、せっせと生活費を稼いでいる。


もう２年もこんな生活を続けているから慣れてきたとは思っていたけれど、眠いものは眠い。



私の通う学校からは、少し離れたところにあるこの店。


いくら【東京】とひとまとめにされても、比較的静かなここら辺では深夜営業が珍しいらしく、客が途絶えることなくやってくる。


それも酔っぱらいの多い2軒目として。





それなのに店側は、店長の八乙女さん、バイトの山田涼介くん、有岡大貴くん、私の４人。

言うまでもなく人手不足である。



基本的にキッチンは八乙女さんと涼介くん担当だからホールは私と彼、大貴くんでまわしている。




八乙女「あやちゃん、五番テーブルにこれお願い！あ、柄悪かった様な気がするから気を付けてね？」



心配してくれながらも、笑顔で指示してくれる八乙女さんはとても優しい方で、料理の腕前
は抜群だ。





あや「はい！大丈夫です。ありがとうございます。」

２　→

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