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「材料はっと…卵…牛乳…小麦粉…」

私が声に出しながら材料を確認する。

「先生、これ混ぜるんですか?」

千夏が材料をボウルに入れ、泡立て器を手に持った。

「ええ。そこにレシピ本を置いておいたから、参考にして。勿論アレンジもできるわよ」

優子先生には、私達4人ともすごくお世話になっていて、いつの間にか恋愛相談までするようになっていた。

「玲奈ってさ〜。好きな人いるの?」

「わ、私?」

千夏が作業をしながら玲奈に視線を送る。

「私は…いないかな。」

玲奈が首を横に振る。

「そっかぁ…真弓は?」

「私か…」

真弓がぼー、と視線を上の方に送る。

「えっ!もしかしている?」

「あの『恋愛なんて興味ねぇぜ!』みたいな真弓が?」

「いるの?」



「いなくも無い」



真弓の意外な一言に、私達は目を丸くした。







『真弓。弓道をやらないか。』

幼い私にかけた父の一言。

父さんは弓道を教えいて、家には弓道場が備えられていた。

弓道なんて、さらさら興味も無く、やる気なんて勿論ゼロ。

しかし、私の口から出た言葉は

『やる』

だった。

やる気、そもそも興味すら無い弓道を何故始めたのか。

答えは簡単だった。

そう。

彼がいたからだった。

榊風雪(さかきふゆき)

風雪がいたから。

アイツが弓道をやっていたから。

いつも笑いあって、追いかけて、喧嘩して。

今まで全く気づかなかったこの気持ち。

私が好きなのは_










風雪だ。

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アネモネ(旧ソナ) - 更新遅れてすみません。ソナからアネモネに名前変えました!改めましてよろしくお願いします! (2022年5月8日 17時) (レス) id: 971868cec9 (このIDを非表示/違反報告)
ソナ - ランキング入り&5つ星ありがとうございます!これからもよろしくお願いします🤲 (2022年3月25日 23時) (レス) id: 99c2554753 (このIDを非表示/違反報告)
ソナ - 鈴本 唯奈さん» 鈴本 唯奈さん!嬉しいお言葉をありがとうございます!!なるべく更新していこうと思いますので、よろしくお願いします! (2022年2月20日 14時) (レス) id: 470c8a4a5f (このIDを非表示/違反報告)
鈴本 唯奈 - 楽しみです!(プロローグだけでも!)更新、頑張ってくださいね! (2022年2月20日 12時) (レス) @page1 id: acb042024b (このIDを非表示/違反報告)
ソナ - 感想などお待ちしております!更新頻度低いかと思いますが、よろしくお願いします! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 470c8a4a5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アネモネ | 作成日時:2022年2月19日 22時

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